目的
YOKOGAWAが持続的な価値を提供し社会課題の解決をリードしていくためには、全社員が共通の目標に向かい、結束してチーム力を最大化すること、またその中で社員一人ひとりが成長することが不可欠です。
その重要な鍵となるのが社員エンゲージメントの向上です。
社員がYOKOGAWAのビジョン・ミッションに共感し、YOKOGAWAの一員としての誇りを持つことでエンゲージメントが高まり、いきいきと自律的に目標達成に貢献することにつながります。
横河電機では、健康管理を経営的視点で捉え、戦略的に実践する「健康経営」を推進することで、社員の疾病発症リスクの低減や法令遵守のみならず、生産性の向上、優秀な人財の確保、そして重要課題である社員エンゲージメントの向上につなげます。
※「健康経営」はNPO法人健康経営研究会の登録商標です。
健康宣言
当社は、社員の健康に関する取り組みを加速していくため、2016年9月に健康経営の基本方針として「健康宣言」を制定しました。
健康宣言
YOKOGAWAは、心身の健康の維持・増進に自ら努める社員を支援し、いきいきと活力のある職場を作り、より豊かな人間社会の実現に貢献できる会社を目指します。
横河電機株式会社
代表取締役社長
奈良 寿
体制
課題
- 少ない運動習慣
- 不適正体重者の多さ
実績と目標
項目 | 2019年度実績 | 2020年度実績 | 目標(2021年度) | |
---|---|---|---|---|
生活習慣対策 |
健康増進プログラム参加率 (3年計画プログラム) |
第1クール:89% (2015~2018年度実績) |
Covid-19蔓延のため休止中 | 第2クール:100% (2019~2022年度) |
30分以上の運動 週2回以上実施率 |
男性33.8% 女性19.4% |
男性32.6% 女性19.1% |
男性36% 女性33%(2022年) | |
毎日1時間以上の歩行等の運動実施率 | 47.8% | 30.8% | 50% | |
適正体重維持者率 | 男性68.1% 女性68.0% |
男性65.4% 女性67.4% |
年0.5%増 | |
身体疾病対策 | 健康診断実施率 | 100% | 100% | 100% |
二次検査勧奨率 | 100% | 100% | 100% | |
二次検査受診率 | 37%※1 | 38%※1 | 100% | |
特定保健指導実施受診率 | 75.1% | 65.2% | 49.5%※2 | |
メンタルヘルス対策 | ストレスチェック受診率 | 95.2% | 96.0% | 100% |
高ストレス職場へのフォロー率 | 100% | 100% | 100% | |
高ストレス者率 | 5.7% | 8.4% | 5.5% |
※1 二次検査受診率は実人数による率ではなく、検査項目による受診率
※2 特定保健指導実施率の目標(2021年度)は横河電機ではなく、横河電機健康保険組合の目標値
取り組み
一次予防・二次予防
当社では、運動・食事・睡眠・物事のとらえ方・コミュニケーションなどについての良い生活習慣が心身の疾病予防・改善のみならず、ストレスの軽減や仕事のパフォーマンス向上に最も重要との考え方から、2015年度から新しい健康増進プログラムをスタートしました(2015~2018年度:第1クール )。プログラムでは、1週間前からの歩数測定に始まり、定期健康診断やストレスチェック、そして問診や体力測定結果などを通して社員自身が現状を把握し、それに対して産業医が一人ひとりの改善ポイントを具体的に指導しています。 特に当社では、国の目標値と比較すると運動に取り組んでいる社員が少ないという課題があるため、まずは社員の歩数を増やすことを強く意図してプログラムを進めています。2019年度までは積極的に歩く社員の率が着実に増加していましたが、2020年度(7月調査)は新型コロナウイルス感染症の移動制限や出社制限もあり30.8%と大きく落ち込みました。
2015 | 2016 | 2017 | 2018 | 2019 | 2020 | |
---|---|---|---|---|---|---|
日常生活において歩行又は同等の身体活動を1 日1 時間以上実施 | 41.4% | 42.2% | 44.4% | 46.2% | 47.8% | 30.8% |
2019年度からスタートした健康増進プログラムの第2クールも、2020年度に休止を余儀なくされ、再開を模索中です。このような状況下でも社員の健康の維持増進を停滞させないために、会社全体の健診所見における懸念事項の共有や、手軽にできる運動の情報提供、テレワークにおける社員自身の健康への取り組み紹介などを通じて身体活動の増進を啓発しています。
これ以外にも、禁煙外来設置、いきいき健康セミナー(「新常態下のヘルスリテラシーと健康教育」)、健康保険組合との連携でのウォーキング大会など、良い生活習慣定着を目的とした取り組みを行っています。 また健診有所見者指導・高ストレス職場指導・ストレスに関する管理者研修・E-learning(2020年度は「女性の健康・更年期について」)なども実施し、社員の健康維持増進を図っています。
感染症予防
当社では、社員の健康維持および社内での感染症を防ぐため、自己負担ではありますが、社内において毎年インフルエンザの予防接種を実施しています。また国の風疹対策を受け、定期健診の際にワクチン接種推奨年代全員を対象に、風疹抗体検査をできるようにしました(2019年度は会社負担、2020年度は各自治体のクーポン券対応)。新型コロナウイルス対応としては、感染拡大を防ぐため、2021年6月から8月にかけて職域接種を実施しました。
今後の展開
当社では、社員の健康維持増進に関する施策として、場所や時間にとらわれない働き方や働きやすいオフィス環境の整備、労働時間管理、健康増進プログラムなどに取り組んできました。今後は、一つひとつの活動の連係、担当部署間およびグループ各社との連携をより強くすることで、活動の効果をさらに高めるとともに、グループ全体での社員エンゲージメントや生産性の向上を目指してまいります。