横河電機株式会社
横河ソリューションサービス株式会社

FA-M3シミュレーションソフトウェア Virtual-M3

SF681-MDW

FA-M3シミュレーションソフトウェアVirtual-M3は、FA-M3シーケンスCPUモジュールの動作をPC上で再現して、プログラムを実機レスでデバッグするためのソフトウェアです。
本ソフトウェアは、デバッグ時の作業工数を大幅に削減できる5大機能として、ステップ運転機能、ライブロジックアナライザ機能、ダイナミックI/Oジェネレータ機能、HMIとの接続機能、ワンタッチ・プレイバック機能を備えています。

詳細

デバッグやトラブル解析で実力を発揮!

FA-M3シミュレーションソフトウェアVirtual-M3は、シーケンスCPUモジュールの動作をPC上で再現し、プログラムを実機レスでデバッグするためのソフトェアです。
デバッグ時の作業工数を大幅に削減できる機能として、ダイナミックI/Oジェネレータ機能、HMIとの接続、ステップ運転、ライブロジックアナライザとの接続を備えています。
※WideField3 R4.01以降対応

 

特長1 外部機器の動作を含めたリアルなデバッグ環境

Virtual-M3デバッグ環境

ダイナミックI/Oジェネレータ機能

Virtual-M3を2つ同時に起動できます。1つをデバッグ対象となるCPUモジュール、もう一つをI/Oモジュールと外部機器のシミュレートとして使用すると、CPUモジュールにI/Oモジュールを連動させながらデバッグを行うことができます。
手動によるI/Oモジュールの模擬入力機能とダイナミックI/Oジェネレータを併用することもできます。
仮想I/Oモジュールの動作は、WideField3を使って作成できます。

HMIとの接続

上位リンク機能を使って、表示器やSCADAと接続ができますので、表示器やSCADAのプログラムと合わせてデバッグが行えます。 HMIソフトウェアとの接続には自PCに対するルーティング接続、HMIハードウェアとの接続にはPCのLANポートを介した接続と、既存の環境を使っての接続が可能です。

 

特長2 状況に応じたデバッグ運転と高速パフォーマンス

ステップ運転では、命令や回路、スキャンの単位で動作を確認することができます。
また、WideField3のライブロジックアナライザと接続することで、波形での確認もリアルタイムに行えます。

高速パフォーマンス
ステップ運転

命令、回路、スキャンごとに動作確認ができ、途中で動作を戻したり(最大128回)、開始位置まで戻したりすることができます。途中をスキップしてデバッグしたい箇所から再開することもできるため、重点的にデバッグしたい箇所だけを繰り返し確認することができます。 また、ステップ運転の途中でデータ変更ができるので、さまざまな条件で動作を確認できます。

ステップ運転の応答は高速なので、連続動作でもストレスなくデバッグが行えます。

ステップ運転
ライブロジックアナライザとの接続

WideField3のライブロジックアナライザ機能がシミュレーションに使用でき、タイムチャート形式でリアルタイムな動作確認が行えます。 1スキャン、連続スキャンでの信号の動きを波形で確認できます。ステップ運転と組み合わせて、1スキャンごとの変化を波形で確認できます。

ライブロジックアナライザ画面

 

その他の特長

基本動作
  • シーケンスCPUモジュールと同等なデバイス種類とデバイス点数を有しています。
  • シーケンスCPUモジュールのデバイスだけでなくI/Oモジュールの入出力リレーやレジスタも備えています。
  • 特殊な命令を除いてすべての命令をサポートしています。
  • I/OモジュールをアクセスするREAD/WRITE命令やダイレクトリフレッシュ命令をサポートしています。
  • コンスタントスキャンの設定やスキャンタイムの調整、PC動作による影響を抑え、定周期性を実現するための1/n倍速設定が行えます。
ステップ運転
  • ステップ運転の開始位置をブロックの行番号とデバイス状態の組合せで指定できます。
  • ステップ運転中に途中をスキップさせることができます。
  • 回路ごとのステップ実行、命令ごとのステップ実行を状況に応じて使い分けることができます。
  • 任意の位置まで戻してステップ実行をやり直すことができます。デバイス状態も実行前の値に戻ります。
  • サブルーチン、マクロ、センサコントロールブロックの中もステップ実行が行えます。
  • FOR-NEXT命令やインデックス修飾などスキャンごとの運転では詳細な確認が難しいことも容易に行えます。
ライブロジックアナライザ
  • リアルタイムな動作確認が行えます。
  • 動作状態をファイルに保存できるのでドキュメント化や他の関係者へ伝達することができます。
  • その他、シーケンスCPUモジュールと同等なことがVirtual-M3でも行えます。
手動の模擬入力
  • Virtual-M3に用意されたモジュール表示画面からI/Oモジュールの入力リレーの模擬入力が行えます。
  • WideField3に用意された高機能モジュールモニタ画面からI/Oモジュールのレジスタをデータ変更できます。
ダイナミックI/Oジェネレータ
  • プログラムからVirtual-M3のI/Oモジュールへデータ入力する「ダイナミックI/Oジェネレータ」機能を備えています。
  • Virtual-M3を2枚起動して、1つをデバッグ対象の仮想CPUモジュール、他は「ダイナミックI/Oジェネレータ」機能をもつ仮想I/Oモジュールを動作させます。このようにI/Oモジュールを連動させながらデバッグが行えます。
  • 仮想 I/OモジュールのプログラムもFA-M3プログラム開発ツールWideField3を使って作成できます。仮想I/Oモジュールのプログラムでは、I/Oモジュールの入力リレーやレジスタへ書込みができます。
HMIとの接続
  • Virtual-M3の上位リンク機能を使って表示器やSCADAと接続できます。表示器やSCADAのプログラムと合わせてデバッグが行えます。
  • HMIソフトウェアとは、localhost(127.0.0.1)を介して、HMIハードウェアとはPCのLANポートを介して接続されます。
ワンタッチ・プレイバック
  • SDカードを用いて実機CPUから取得したデバイスデータをVirtual-M3上に再現することができます。
  • 実機CPUの状態をVirtual-M3上に再現した状態でデバッグ及びシミュレーションを行うことができます。
  • アラーム発生時の状態を再現することで、トラブル解析用途として利用することもできます。

Virtual-M3活用事例

FA-M3シミュレーションソフト「Virtual-M3」は、デバッグやトラブル解析の場面で活躍するソフトウェアです。
実際に使用されたお客様からは、「デバッグ効率が上がった」「他担当者が作成したプログラムも簡単に動作確認できた」といった感想をいただいています。

 

事例1 設備の他工場への展開

 

事例1

 

役に立った機能1:ダイナミックI/Oジェネレータ(仮想I/O)

ダイナミックI/Oジェネレータがないと…
・デバッグ対象の出力に対する入力の応答がないため、プログラムが先へ進まず、時間がかかってしまう。
・デバッグ対象への入力を手動の強制セット/リセットで代用すると、再現性がなくリアルな検証ができない。

役に立った機能2:HMIへの接続

表示器とのインタフェース部分の検証を事前に済ませられたので、実機結合テストで効率的にデバッグが行えた。

 

お客様感想1

 

事例2 テスト環境構築 ~テスト環境の標準化~

 

事例2

 

役に立ったポイント:デバッグ対象がテストベンチと別構成になっていること
  • 同じテスト環境(PC内)で、対象のアプリを入れ替えるだけで複数のアプリをテストでき、標準テスト環境が構築できた。
  • 「デバッグ用アプリ」と「仮想I/O」を取り除くだけで最終納品構成になるため、運用がしやすい。
  • 外部機器毎に「仮想I/O」を作成し、ブロック化しておけば簡単に流用できる仕組みができる。

 

お客様感想2

 

事例3 テスト環境構築 ~自在に変更可能なテスト環境~

 

事例3

 

役に立ったポイント:自在なテストシステム構築ができる
  • テスト環境を自在に組み換えることができるので、実際のシステム構成の変更に追従してテスト環境を構築できる。
  • 外部機器を含めたシミュレーションが可能なので、立会検査における機材準備が削減できる。

 

お客様感想3

 

その他お客様の声

  • タッチパネルとも接続できるので、実データのモニタリングチェックにも最適でした!
  • PC上に外部機器を想定した動作を「仮想I/O」で再現できたので、現地作業前にすべての動作確認ができ、安心して現調に向かうことができました。デバッグ効率も大幅にアップしました。
  • 他担当者が作成した既存プログラムの動作確認も、ステップ運転・ステップバック運転機能を使うことで簡単に確認できました。ツールの動作自体もすごく安定しています。
  • 便利でデバッグ時間が短縮できました!

仕様

  SF681-MDW
PC PC/AT 互換機
OS Microsoft Windows 11(x64)
Microsoft Windows 10(x86/x64)
日本語版/英語版
提供形態 Webダウンロード
CPU 1GHz以上で、上記OSが正常に動作すること
メモリ 1GB以上で、上記OSが正常に動作すること
ハードディスク容量 400MB以上確保できること
ディスプレイ 1024×768ドット以上
対応CPUモジュール F3SP22-0S, F3SP71-4S, F3SP76-7S, F3SP28-3S, F3SP38-6S, F3SP53-4S, F3SP58-6S, F3SP59-7S, F3SP66-4S, F3SP67-6S, F3SPV3-4S, F3SPV8-6S, F3SPV9-7S
未サポートの命令 INTP/IRET, DI/EI, STRCT/STMOV/SCALL, TPARA, WDT, SIG, DISP, PWRITE/PREAD, ULOG/ULOGR/UCLR, 継続型応用命令すべて
未サポートの機能
  • LEDの一部
  • RAS機能の一部
  • パソコンリンクコマンドの一部
  • ロギング機能(システムログ/操作ログ/ユーザログ/FTPサーバログ)
  • I/O割込み
  • セキュリティ機能
  • MODEスイッチ、SETスイッチ
  • SDメモリカード
  • FTP通信/シリアル通信
  • システムリセット
  • サンプリングトレース
  • FAリンク/FL-netの設定

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