厚生労働省が定める「水道水質基準」において、現在では、検査が義務付けられている「水質基準項目(51項目)」と水質管理上必要とされる項目として「水質管理目標設定項目(27 項目)」が設定されています。 またこの水質基準項目の検査方法の中には、クリプトスポリジウム、塩素処理の副生物など新たな問題に対する水質管理の強化と水質管理の分野でも合理化、効率化が求められていることなどに対応し、自動測定法が含まれています。
濁度の場合、水質基準項目の基準値は 2 度以下であり、測定機器として TB700G 透過散乱形濁度計で対応できますが、水質管理目標設定項目の基準値(1 度以下)での管理やクリプトスポリジウム対策としてろ過水の濁度を 0.1 度以下で管理するときは TB700H 高感度透過散乱形濁度計を使用します。
TB700H は測定誤差となる気泡の発生を防ぐ配慮がなされている低濁度測定用の濁度計であり、「 水道におけるクリプトスポリジウム暫定対策指針 」(1997 年)における「ろ過池出口での濁度の常時監視」への対応もできます。
安全な飲料水として各家庭に配水される水道水は、河川水(または地下水)を原水としています。浄水場では、その原水に薬品を注入してフロックを作り、原水中の有害物質をフロックに吸着させたうえ沈澱・濾過して取り除きます。また、前記の処理を行なった後の清澄な水に塩素を添加して消毒をしています。
浄水場では、濁度計、残留塩素計、pH 計など、多種の水質計が使用されますが、この資料では、濾過装置が良好な状態で運転されていることを監視する濁度計を取り上げました。この濁度計は、濁度管理値:0.1 度を満足させる目的で、濾過後の濁度を連続測定しています。
電 源:100 ~ 240 V AC -15%, +10%,50/60 Hz
消費電力:約 50 VA