MEMS型波長可変光源によるレーザ分光技術

背景

MEMS(Micro Electro Mechanical Systems)という言葉を初めてお聞きになられる方がいらっしゃると思いますが、我々の生活の中には欠かせないものとなっています。例えば、MEMSセンサは小型、軽量であるので、スマートフォンやゲーム機などの加速度センサや自動車やロボットの制御用の位置センサとして使用されています。YOKOGAWAでは、1980年代よりMEMS型の圧力センサを開発、製造しています。そこで培った技術を用いて、MEMS型波長可変光源を開発しました。
MEMS型波長可変光源は、ガス計測、環境計測、医療計測のあらゆる分野の光応用計測に使用できるキーデバイスであり、そのデバイスを用いた計測システムを開発することで持続可能な社会に貢献することを目指しています。

 

MEMS(Micro Electro Mechanical Systems)

技術

  • MEMS型波長可変光源MEMS-VCSEL
    面発光レーザ(VCSEL:Vertical Cavity Surface Emitting Laser)とシリコンのMEMS技術を利用して、小型、高速、広い波長可変範囲の波長可変光源を開発しました。
    動作原理は、シリコンのMEMS基板の上下に電圧を加えると、その時に発生する静電気力により、薄いシリコンの膜が下のシリコン部分に引き寄せられ、その結果、共振器の長さが長くなり、レーザの発振波長が長い波長に移動します。この連続に波長掃引が可能であるメリットを光応用計測に適用します。
     

    MEMS型波長可変光源MEMS-VCSEL

     

    MEMS-VCSELの計測 グラフ

  • プラント用ガスレーザ分光システム
    MEMS-VCSELを用いて、プラント制御用のレーザ分光システムを開発しました。その特徴である広い波長可変範囲、高速駆動性を生かして,複数のガスの成分を高速に測定し、プラントをリアルタイムに制御することにより、プラントの高効率化を実現します。
     


    プラント用ガスレーザ分光システム

将来構想

  • 持続可能社会への光応用計測分野への適用
    持続可能な社会を目指すために環境問題、社会インフラの老朽化や医療への関心が高まりつつあります。それらの問題に対応するために様々なセンサ及び測定器が開発されています。MEMS型波長可変光源は広い波長可変範囲、速い応答性、小型である特徴を生かして次の応用が期待できます。

     

    1. プラントから排出されるガスをリアルタイムに計測する高感度ガスレーザ分光用の光源
    2. 建物や橋などの社会インフラの歪センサや侵入センサ用の光源
    3. 医療用として高速、高感度用OCT(Optical Coherence Tomography)レーザ光源
    4. 光通信用光源及び測定器用光源
    5. 環境モニタリング用光源

     

    持続可能社会への光応用計測分野への適用

 

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