スチームトラップの状態を無線で監視
本製品は、Industrial IoT(IIoT)向けスチームトラップ監視デバイスです。電池駆動のXS110A無線通信モジュールとXS822スチームトラップ監視モジュールを組み合わせることで無線スチームトラップ監視デバイスとして動作します。本製品をスチームトラップが取り付けられている配管に設置することで、故障状態のスチームトラップを検知することができます。迅速にメンテナンスを行うことで設備故障のリスク低減やエネルギー効率の改善が期待できます。
危険場所で使用できる防爆認証を取得
石油化学プラントや塗装工場、薬品工場などの可燃性ガスを取り扱う工場や設備の第一類危険個所に設置することができます。
省電力・長距離通信可能な無線通信機能を搭載
受信感度と電波干渉耐性に優れ、理想的な通信環境で10㎞以上の通信距離を実現するLoRaWAN®(日本仕様)の採用により、広大なエリアにセンサを設置することができます。
電池交換が容易なモジュール構造
無線通信モジュールとスチームトラップ監視モジュールの分離構造を採用することにより、XS822スチームトラップ監視モジュールを配管に設置したまま電池交換が可能です。これにより、スムーズな保守作業を実現します。
様々な形式のスチームトラップに対応
本製品は、設置対象のスチームトラップ情報を設定する必要がありません。そのため、既に取り付けられている様々な形式のスチームトラップに使用することができます。
スチームトラップの状態を判定
本製品は、スチームトラップ*の状態を判定し、その結果を上位に自動で送信します。データサーバ側でのデータ解析は不要です。
*スチームトラップとはプラントや工場などの蒸気システムでドレンやエアーを適切に排出するための機器です。
About OpreX
OpreXは、YOKOGAWAのテクノロジーとソリューションの卓越性を集約した、制御事業の包括ブランドで、カテゴリーとその配下のファミリーから構成されています。本製品はOpreX Transformation配下のOpreX Asset Management and Integrityに属します。
詳細
導入効果
図:無線スチームトラップ監視デバイスの導入効果
スチームトラップの状態をオンラインで監視し、迅速にメンテナンスすることができれば、蒸気損失と二酸化炭素排出量をダイナミックに削減することができます。
スチームトラップの点検は、年に1回のエンジニアによる巡回点検で行われるのが一般的です。
しかしこの場合、次の点検までスチームトラップの故障を認識することができず、蒸気が漏れたままになっていることがあります。
無線スチームトラップ監視デバイスの導入してオンラインで監視すれば、スチームトラップが故障した直後に検知できるため、迅速に対策を講じることができます。
故障したスチームトラップを迅速に交換することにより、蒸気の損失を最小限に抑えることができます。エネルギー使用効率を高め、蒸気コストと二酸化炭素排出量の削減に貢献します。
ソリューション
無線スチームトラップ監視デバイスと広域モニタリングシステムを組み合わせることで、クラウド環境上でスチームトラップの状態を遠隔から監視することに加え、蒸気漏れ故障した場合の蒸気損失量を予測し、金額に換算して表示します。
この機能により、エネルギー損失リスクの高いスチームトラップから優先的にメンテナンスを行うことが可能になります。
XS110A 無線モジュール仕様
無線仕様 | 通信プロトコル | LoRaWAN クラス A,AS923 日本仕様 ARIB STD-T108 準拠 |
---|---|---|
通信レート | 250 ~ 5,470 bps(LoRa 変調) | |
無線周波数 | 920.6 ~ 928.0 MHz | |
無線セキュリティ | AES 128 bit 暗号化 | |
無線出力電力 | 最大 7 dBm | |
アンテナ | 内蔵無指向性アンテナ | |
電源仕様 | 電池駆動 | 塩化チオニルリチウム電池 単1 サイズ1 本 定格電圧: 3.6 V 定格容量: 19 Ah |
性能仕様 | 更新周期 | 1 分~ 3 日 |
機能仕様 | 出力信号 | LoRaWAN(AS923; 日本仕様) |
NFCインタフェース | NFC フォーラム Type 2 Tag | |
設置環境 | 周囲温度 | 動作時:-40 ~ 85℃(高度 3,000 m 以下) 保管時:-40 ~ 85℃ |
適合規格 | 保護等級 | IP66/IP67 |
防爆構造 | Ex ib IIC T4 Gb | |
形状・材質 | ハウジング | 強化プラスティック(PC) |
質量 | 300 g( 電池なし) |
XS822 スチームトラップ監視モジュール仕様
検出範囲 | 最高蒸気温度 | 蒸気温度コード | 最高蒸気温度 | ||
---|---|---|---|---|---|
N | 160℃ | ||||
M | 195℃ | ||||
H | 255℃ | ||||
E | 440℃ | ||||
最小蒸気圧力 | 100kPa | ||||
性能仕様 | 温度センサ | 測定範囲:-40 ~ 200℃ 分解能:± 1℃ |
|||
無線送信周期 | 1 分 *1~ 3 日 | ||||
電池特性 | 以下の条件において一般的に10 年間動作 *2 更新周期:1 時間 周囲温度:23 ± 2℃ |
||||
機能仕様 | スチームトラップ検出機能 | 1時間ごとにスチームトラップの状態(正常・閉塞/冷温・蒸気漏れ)を検出します | |||
出力値 | スチームトラップの状態(正常・閉塞/冷温・蒸気漏れ)、温度 | ||||
設置環境 | 周囲温度 | 動作時:-40 ~ 70℃(高度 3,000 m 以下) 保管時:-40 ~ 85℃ |
|||
適合規格 | 保護等級 | IP66/IP67 | |||
防爆構造 | Ex ib IIC T4 Gb | ||||
形状・材質 | ハウジング | ステンレス鋼 | |||
質量 | 630g |
*1:スチームトラップの検出は1時間ごとに行うため,送信周期は1時間以上で使用して下さい。
*2:電池寿命は周囲温度などの環境条件により変わります。
Sushi Sensor App
本製品の設定や状態確認等を NFC インタフェース経由で行うためのソフトウェアです。
対応言語 |
ソフトウェア | 日本語/ 英語 |
---|---|---|
マニュアル: | 日本語 |
動作環境 | 項目 | 推奨システム要件 |
---|---|---|
OS | Android 5.1.1 以上 | |
CPU | Snapdragon 800 または同等品以上 | |
解像度 | 1280x720 ドット以上 | |
NFC | リーダ,ライタ | |
GPS | 任意 |
関連情報
ドキュメント&ダウンロード
カタログ
- スチームトラップ監視モジュール (1.2 MB)
取扱説明書
- Sushi Sensor シリーズ ソフトウェア編 (7.1 MB)
- XS110A 無線通信モジュール (1.5 MB)
- XS822 スチームトラップ監視モジュール (1.4 MB)
一般仕様書
- XS822 スチームトラップ監視モジュール (1.0 MB)
- XS110A 無線通信モジュール (987 KB)
技術情報
- Sushi Sensorシステム エンジニアリングガイド (703 KB)
外形図
- XS822 スチームトラップ監視モジュール (555 KB)
- XS110A 無線通信モジュール (735 KB)
動画
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