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FN310 フィールド無線用マルチプロトコルモジュール

フィールド無線用マルチプロトコルモジュールは、「フィールド無線用通信モジュール FN120」と組み合わせることで、無線フィールド機器として動作します。本製品と接続したフィールド機器のセンサデータをフィールド無線ネットワークに送信します。詳細はFN120 の仕様を参照ください。

特長

プロトコル変換機能:

有線通信プロトコルを ISA100 Wireless プロトコルに変換し、無線ネットワークへ送信することができます。ISA100 Wireless はプロセスオートメーションに適した工業用無線ネットワークの国際標準規格です。

マルチプロトコル対応:

HART 通信(プロセス通信コード J *1)もしくは Modbus 通信(プロセス通信コード M *2)の有線通信プロトコルを選択できます。プラント操業においてお客様が必要な様々な有線のフィールド機器を無線化することが可能です。

*1:プロセス通信コード J : HART 通信(HART 7)
*2:プロセス通信コード M : デジタル通信(RS485 Modbus プロトコル)

バッテリー駆動による設置の柔軟性:

本製品は内蔵したバッテリーで、接続されたフィールド機器への給電が可能です。配線コストなどの問題で、これまで設置できなかった場所にフィールド機器が設置できます。

小型・軽量の LCD 付き筐体を実現:

大幅な小型化と軽量化を実現した筐体に、通信状態やプロセスデータを表示する LCD デジタル指示計を搭載しています。

詳細

詳細仕様につきましては、一般仕様書をご参照ください。

電源仕様 バッテリー駆動 本製品は、塩化チオニルリチウム電池 D サイズ 2 本を使用したバッテリーパックで駆動します。
定格電圧: 7.2 V
定格容量: 19 Ah
バッテリーケース付属(電池は別売り)
性能仕様 更新周期 [プロセス通信コード J の場合]: 5 ~ 3600 秒
[プロセス通信コード M の場合]: 8 ~ 3600 秒
電池特性 [プロセス通信コード J の場合]
1 対 1 接続の場合は以下の条件において一般的に 4 年間(BootStrapTime *1*2 10 秒)あるいは 1 年間(BootStrapTime *1*2 60 秒)動作します。*3
  - デバイス割付け: IO モード
  - 更新周期: 10 分
  - 周囲温度: 23 °C ± 2 °C
  - 内蔵指示計表示: OFF
*1: BootStrapTime は HART 機器に電源を提供してから、信頼できるデータの取得が可能となるまでの時間です。
*2: BootStrapTime については、接続する HART 機器の製造元にお問い合わせください。
*3: 電池寿命は振動などの環境条件および接続する HART 機器により変わります。

4 - 20 mA ループ接続の場合は以下の条件において一般的に 8 年間(更新周期 10 秒)あるいは 5 年間(更新周期 5 秒)動作します。*4
  - デバイス割付け: IO モード
  - 周囲温度: 23 °C ± 2 °C
  - 内蔵指示計表示: OFF
*4: 電池寿命は振動などの環境条件により変わります。

[プロセス通信コード M の場合]
以下の条件において一般的に 8 年間動作します。*5
  - デバイス割付け: IO モード
  - 更新周期: 10 分
  - 周囲温度: 23 °C ± 2 °C
  - 内蔵指示計表示: OFF
*5: 電池寿命は振動などの環境条件および接続するModbus 機器によって変わります。
機能仕様 入力信号 [プロセス通信コード J の場合]
本製品は HART マスタとして動作し、プライマリ、セカンダリの通信設定が可能です。接続する HART 機器間は以下の通信仕様です。
  - プロトコルバージョン: HART 7 *
  - 接続モード:マルチドロップモード( 1 対 1 接続の場合 4 mA 固定)、
ポイントツーポイントモード(4 - 20 mA ループ接続の場合)
  - 入力点数: 1 点
  - 接続ケーブル: シールド付き AWG 14 ~ 22 (最大 20 m )
*: HART プロトコルはそれ以前のバージョンと下位互換性が確保されています。

[プロセス通信コード M の場合]
  - 通信方式: 半二重通信( RS485 準拠)
  - 通信プロトコル: Modbus RTU
  - 通信速度: 9600bps
  - 入力点数: 1 点
  - 接続ケーブル: シールド付き AWG 14 ~ 24 (最大 20 m)
電源供給 FN120 への電源供給
供給電圧: 3.5 V、供給電流: 50 mA

[プロセス通信コード J の場合]
  - HART 機器への電源供給 *1*2*3
  - 供給可能電圧: 最大 18 V(定常動作の場合)
  - 供給可能電流: 最大 12 mA(定常動作の場合)
*1: HART 機器は 4 mA 電流固定モードで動作させます。
*2: ご使用の前に,接続する HART 機器の最小動作電圧が 16.5 V 以下(負荷抵抗 0 Ωの場合)を満足することを確認してください。
*3: VOUT 端子を使用する場合のみ電源供給します。

[プロセス通信コード M の場合]
Modbus 機器への電源供給
  - 供給電圧: 3.5 V、供給電流: 10 mA
設置環境 周囲温度 動作時: -40 ~ 85 °C(高度 3000 m 以下)、 -30 ~ 80 °C(内蔵指示計可視範囲)
適合規格 CE マーキング EMC 適合規格: EN61326-1 Class A Table 2、EN55011 Class A
一般安全適合規格: EN61010-1(Indoor / Outdoor use)
CSA 一般安全規格 CAN/CSA-C22.2 No.61010-1、CAN/CSA-C22.2 No.94.1、CAN/CSA-C22.2 No.94.2、IEC 60529
* プロセス通信コード J の TIIS 防爆形に対する CSA 一般安全適合は申請中です。
保護等級 IP66、IP67、Type 4X
防水、防塵性能はコネクタが嵌合した状態で機能します。
防爆構造 TIIS 本質安全防爆
FM(米国、カナダ)、ATEX、IECEx 本質安全防爆形
形状・材質 質量 500 g(取付ブラケット、クランプ、バッテリーなし)

関連製品 pH/ORP SENCOM®検出器 FU20F 

  • FN120 フィールド無線用通信モジュール

    本製品は、ISA100.11a が規定するデバイスの無線機能が搭載されています。「フィールド無線用マルチプロトコルモジュール FN310」や、「フィールド無線用マルチファンクションモジュール FN510」と組み合わせることで、無線フィールド機器として機能します。

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