タイ A.T.バイオパワー社 バイオマス発電所様 もみ殻バイオマス発電所の効率改善

A.T. Biopower Co., Ltd. logo

概要

A.T. Biopower Co., Ltd. Pichit Province, Thailand
A.T. Biopower Co., Ltd. Pichit Province, Thailand

A.T.バイオパワー社はタイ ピチット県にバイオマス発電所を建設しました。燃料には粉砕したもみ殻を使用し、22.5MWの電力を発電します。発電量のうち20 MWはタイ発電公社(EGAT)へ売電しています。タイのエネルギー省は、水力、バイオマス、コジェネレーション技術を活用する小規模発電事業者(SPP)を支援しており、この発電所もその支援制度のもとに建設されました。この制度は再生可能なエネルギーの利用を促進し、輸入燃料への依存度を減らすことを目的にしています。

現在タイでは、発電量の約90%を化石燃料、つまり石油、石炭、天然ガスに依存しています。新しいエネルギー源の開発努力が行われないと、今後30年でタイの石炭、天然ガス資源が完全に枯渇すると予想されています。もみ殻や他の農業廃棄物を燃料とする新しい発電技術は、エネルギー自給率の向上だけでなく、環境負荷を低減し、地域への雇用創出にも貢献します。

ヨコガワ・タイランドは、A.T.バイオパワー社のバイオマス発電所へCENTUM CS 3000生産制御システム、フィールド機器、連続排ガス監視システム(CEMS)を納入し、成功裏にプラント立上げを完遂しました。

お客様の課題とソリューション

1. 安定燃焼制御

ボイラー炉内の粉砕もみ殻の燃焼は複雑なプロセスで、注意深く制御する必要があります。燃焼プロセスの立上げの最初は、燃料油焚きバーナーで燃焼室を加熱します。燃焼室が700~800℃に達したあと、粉砕もみ殻をサービスサイロから燃料-空気混合装置へ送ります。このもみ殻燃料混合気をメインサービス送風機によって圧縮し、バーナーで燃焼炉の中心に噴射します。バーナーの可変ベーンを調整して、800~900℃で最適な燃焼が維持できるように混合気を循環させます。同時に、強制送風機によって取り込んだ外気は、エコノマイザーに送って過熱し、燃焼炉の下部から炉内に送風します。この空気によって粉砕もみ殻を炉内で浮遊状態に保ち、完全に燃焼させます。粉砕もみ殻が安定して燃焼できるようになった後、燃料油の供給を徐々に減らし、最後には完全に停止します。燃焼ガスの熱で480℃の蒸気をつくり、蒸気タービンを駆動します。蒸気はタービンを通ったあと、復水器で冷却されて復水となり、再びボイラーへ送られます。燃焼排ガスは、残りの熱をエコノマイザーで回収した後に、フィルタを通って排出されます。炉内には複数のジルコニア式酸素濃度計を設置して、炉内の燃焼を最適化しています。
発電所が系統非連系モードに切り替わった時は、ボイラー燃焼速度を調整し、蒸気タービンへの蒸気供給を減らします。この操作によって、発電量は発電所単独で必要な量まで低下します。CENTUM CS 3000は、この系統連系-非連系の運転切替も行っています。 発電所を安全かつ効率的に運転するためには、簡単で分かりやすい操作環境が必要です。CENTUM CS3000のグラフィック表示は、オペレータに今何が起きているのかを分かりやすく伝えます。この分かりやすいグラフィック表示は、オペレータの介入が必要なときに、迅速かつ決め手となる行動を決定する上で非常に重要になります。

Central control room
中央制御室

Burner management display
バーナー管理画面

2. 排ガス監視

重い焼却灰は炉の傾斜底部に落ち、灰ポートを通ってスクリューコンベアで排出されます。軽い焼却灰は煙道ガスとともに、煙ポートを介して燃焼室から出ていきます。煙道ガスは誘引ファンによって静電集塵器(ESP)へ送られ、フライアッシュ粒子が取り除かれます。ESP通過後、煙道ガスの一部は煙突から大気中に放出される前に、YOKOGAWAの連続排ガス監視システムへ送られます。ここで、ガス中のCO、CO2、O2、NOx、およびSOx濃度を測定します。この測定結果は、毎週、毎月の行政機関へ報告書に記載されます。

CEMS
CEMS

お客様の声

A.T.バイオパワー社 エンジニアリングマネージャのChanapai Sahudsa様から、YOKOGAWAのソリューションについて、次のようなコメントをいただきました。

「ここは、京都議定書で定義されたクリーン開発メカニズム(CDM)のもとで、タイ政府が初めて承認したプラントです。私たちは世界最大のもみ殻焚きボイラプラントで使われているYOKOGAWAのシステムおよびプロダクト製品に大変満足しています。運転の改善や燃焼プロセスの効率向上を実施していくにあたって、ヨコガワ・タイランドからのサポートやソリューションの提供に感謝しています。」

Mr. Sahudsa
Sahudsa様

プラントタイプ
発電容量
燃 料
1日当たりの必要燃料量
ボイラー
1日当たりの必要水量
集塵システム
 火力発電
 22.5 MW
 もみ殻
 500 – 600t(最大発電時)
 91t/ h、65Bar
 約2200m3
 電気集塵器

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