英国の最新廃棄物処理工場を支えるCENTUM CS 3000 & ProSafe-RS

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概要

Lakeside EFW Ltd., Berkshire, England, UK
Lakeside EFW Ltd., Berkshire, England, UK

化石燃料の埋蔵量や採掘可能量が議論されている昨今、英国内では今後の安定したエネルギー供給に向け、経済と環境の両面からさまざまな挑戦をしています。同時に、家庭や一般廃棄物の増加により、埋め立て地の処理能力にも限界が近づいてきています。廃棄物の削減・再利用・リサイクルについては前進していますが、他の方法についても検討しなければなりません。その努力の一つとして、残留廃棄物からのエネルギーを抽出することが進められています。この技術は、英国にとって、バランスのとれた安全なエネルギーのポートフォリオを提供する価値のある貢献となります。

レイクサイドEFW社(Lakeside Energy from Waste (EFW) Ltd.)は、廃棄物からエネルギーを回収する廃棄物焼却発電を行っています。ロンドン郊外にある最新設備にはエネルギー回収技術の専門家がおり、年間41万トンの家庭ゴミや一般廃棄物を処理しています。毎時34MWの電力を英国電力系統網に提供し、埋立地に運ばれる廃棄物の97%以上をエネルギー生成に利用しています。

レイクサイドEFW社では高温の大量燃焼プロセス設備で、高圧蒸気を生産しています。この蒸気を利用してタービンを回し電力を発生させます。残差油や燃料ガスの燃焼制御を最適に制御することにより、環境汚染物質を最小限に抑えています。またこの設備は厳しい廃棄物焼却指令(WID: Waste Incineration Directive)のガイドラインと英国環境庁による環境基準のもとで操業しています。

横河英国はこのレイクサイドEFW社へ統合生産制御システム『CENTUM CS 3000』と安全計装システム『ProSafe-RS』による統合システムを納入しています。この統合システムにより、ボイラー、バーナー、その他設備のすべてを制御・監視しています。2008年から操業していますが、安全で安定操業が続いています。

お客様の課題とソリューション

レイクサイドEFW社は、この廃棄物処理設備をさらに効率的に操業するために、継続的な改善を模索しています。 廃棄物はこの設備にトラックで搬入されますが、入口と出口で計量することで、その量を正確に計測しています。7,500トンの廃棄物集積所では、クレーンにより廃棄物を撹拌し、より制御しやすい発熱量を維持できる状態にした上で、適量の廃棄物がストーカ式の焼却炉に投入されます。ボイラーの温度が800度位になるまでの初期燃焼には、硫黄分の低いディーゼル油が使われます。廃棄物が燃焼し始めたら、ディーゼル油のバーナーを止めて、廃棄物を燃料とします。

ボイラープロセスでできた過熱蒸気は、蒸気タービンに使用され、発電に使われています。発電された電力は、レイクサイドEFW社の設備用に使用されると同時に、34MW分は英国の電力系統網に提供されています。タービンで使用した蒸気は凝縮・加圧した上で再度ボイラーに使用さる循環システムとなっています。さらにここの設備は、将来的に地域暖房への対応もできるように設計されています。

燃焼炉の下部からは焼却灰を回収できる仕組みになっています。鉄クズはリサイクルとして回収され、残った焼却灰は別の処理設備で道路建設や建設用の骨材に加工されます。

燃焼炉から発生する高温の排ガスは、ボイラーに使用する水を事前に温めることに使われます。しかしこの排ガスにはさまざまな有害物質と化学物質を含んでいるため、排ガス処理プロセスによって事前に浄化してから使用されます。このプロセスで使われる消石灰は硫黄ガスや塩酸を吸収し、活性炭はダイオキシンや重金属の吸収に、アンモニアは排ガス中のNoxを低減します。排ガスは同時にバグフイルターを経由して煙突から大気に放出されます。その排出量の規定値は厳格に定められており、確実に規定をクリアするために独立した最新の環境監視計器でリアルタイムに監視されています。

横河電機の『CENTUM CS 3000』と『ProSafe-RS』の統合システムにより、オペレーターは中央制御室からプラント全体をスムーズに操作・監視しています。人間工学を採用した『CENTUM CS 3000』のマンマシーンインターフェース「HIS」からこのプラントのすべてを監視できるので、タイムリーな意思決定と迅速な操作が可能になっています。

Central control room
中央制御室

お客様の声

レイクサイドEFWの全員が横河電機のシステムの信頼性の高さに感謝しています。システムは操作しやすく、エンジニアリングも容易です。
この新プラントは欧州廃棄物焼却指針の要求に適合するように設計されています。この指針にはダイオキシンの大気放出、重金属、酸性ガス、窒素酸化物、粒子状物質およびその他の燃焼プロセスから生じる物質の規定が明記されています。これによって環境への影響や人の健康阻害を最低限に抑えて設備からのダイオキシンの排出量も低減しています。レイクサイ レイクサイドEFW社は井戸水保全の重要性についても認識しています。すべてのプロセス水と保守用の水は回収してタンクに貯蔵し、非クリテイカルな目的で再利用できるように設計しています。

レイクサイドEFW社は、近くの湖のほとりに教育センターを建設し、持続可能な未来への努力について教育しています。

Mr. Danny Coulston, ジェネラルマネージャLakeside EFW Ltd.

Lakeside Education Centre
Lakeside Education Centre

関連製品&ソリューション

ProSafe-RS

ProSafe-RSは国産初(2005年2月発売)の本格的なプロセス用統合型安全計装システムです。

世界ではじめて、シングル構成でSIL3に適用できる安全性を実現し、さらに冗長化構成により高稼働率も実現します。また、CENTUMとの融合により本格的な統合化が可能です。

安全計装システム

安全計装システムProSafe-RS は、IEC 61508 で定められた安全度水準SIL3(SIL:Safety Integrity Level)を満たす安全計装システムとして、その性能を外部認証機関TÜV Rheinland より認められています。統合生産制御システムCENTUMシリーズと組み合わせて使用することにより、プロセス制御システムと安全計装システムを統合できます。

統合生産制御システム(DCS)

横河電機は、独自のデジタル制御技術と経験、ノウハウの粋を集めた世界最初の分散型制御システム(DCS)である「CENTUM(センタム)」を1975年に発売開始しました。発売以来、世界100カ国以上、累計27,000システムが採用されています。

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