LNGターミナル併設の複合火力発電所で安定した電力供給に貢献
- スペイン ビルバオ市
- 800MW /ガス焚き
- オーナー: イベルドローラ(Iberdrole S.A.)、レブソール(Repsol-YPF)、ビーピーアモコ(BP-AMOCO)、エンテ・バスコ・デ・ラ・エネルヒア(Ente Vasco de la Energia)
- 背景: スペインでは、天然ガスと電気の需要が急速に増加しています。今後も増加が見込まれる需要を満たすため、ビルバオ市に、年間処理能力27億立方平方メートルの液化天然ガス(LNG)ターミナル(Bahia de Bizkaia Gas:BBG)と出力800MWの複合火力発電所(Bahia de Bizkaia Electricidad:BBE)が建設されました。
プロジェクト概要
BBE複合火力発電所
- 稼働開始年: 2003年
- プロジェクトタイプ: 新設
- プラント構成: ガス/蒸気タービン(ゼネラル・エレクトリック社)
- 概要: 事業の総指揮はイベルドローラ(Iberdrole S.A.)、レブソール(Repsol-YPF)、ビーピーアモコ(BP-AMOCO)、エンテ・バスコ・デ・ラ・エネルヒア(Ente Vasco de la Energia)により、投資総額は約6億ユーロにも達します。
BBG天然ガス受入基地
(課題と結果)
- 高稼働性:
まず求められたことは高い稼働性。プラントは24時間365日、メンテナンスのためにシャットダウンすることなく安定して稼動することが必須でした。横河電機は、99.9999%という高い稼動率を実現する高信頼の制御システムCENTUM CS 3000を納入、プラントの安定操業に貢献しています。 - マルチベンダーシステムの統合化オペレーション(BBE発電所):
BBE複合火力発電所では、ゼネラル・エレクトリック社のガスタービンが採用され、同社のコントロールシステムによって制御されています。また電気設備は別ベンダーの制御システム、廃熱回収ボイラ(HRSG)と周辺設備(BOP)は、当社のDCSで制御、というマルチベンダーのシステムで構成されています。 当社の先進型DCS、「CENTUM CS 3000/UOI」(Unified Operator Interface:統合化オペレータインタフェース)は、これらの制御システムのシームレスなオペレーションを実現。UOIにより、タービン制御とHRSG/BOP制御、電気設備の制御が統合され、同一の画面上での操作が可能となりました。 - 柔軟な操業/起動時間の短縮(BBE発電所):
BBE複合火力発電所では、ベースロード、ピークロードの両方で安定操業ができるよう柔軟なオペレーションが求められています。さらに起動時間を短縮するため、蒸気タービンを立ち上げることなく、ガスタービンとHRSGを起動できるように設計されています。この制御ロジックと、マルチベンダーの機器の統合化オペレーションのエンジニアリングは、スペインのエンジニアリング会社シエムサ社(Siemsa Notre S.A.)が担当、その容易なエンジニアリングツールで、当社のDCS上に組み込みました。 - お客様の声:
「CENTUM CS 3000の操作性とシステムの信頼性は高く評価できます。特にUOIは、DCSでタービンと同じヒューマン・マシン・インタフェース(HMI)を採用しているので、タービンシステムとDCS間の相互通信が必要なく、エンジニアリング時間を大幅に削減できました」(シエムサ社/エンジニア)
システム概要
CENTUM CS3000/UOIの制御室(BBE発電所)
制御スコープ:
(BBE)
HRSG/BOP制御
他システムとの接続
タービンコントロールシステム
電気制御システム
緊急時遮断システム
電動弁コントローラ
(BBG)
再ガス化設備の制御/監視
プロテクションシステムとの接続
防消化システムとの接続
制御システム:
(BBE)
CENTUM CS 3000/UOI
(BBG)
CENTUM CS 3000