ディレードコーカー(熱分解装置)は、コーカーの一種で、残油を熱分解温度まで熱するプロセスが行われます。工業用炉の制御で最も重要な要素は温度です。温度測定は、炉全体のさまざまな箇所で行われます。温度は材料に影響を与えるため、最終製品の品質にバラツキが生じないよう正確にモニターしなければなりません。
コークドラムを連続運転するとチューブの裏装に絶縁層が形成され、表面温度にバラツキが生じます。
ディレードコーキングは、多くの精錬所で用いられるプロセスの 1つです。ここでは運転されるコークドラムは生産量に応じて 4台から 8台です。各コークドラムで最大24箇所の温度をモニタする必要があります。
多点温度伝送器YTMX580が 3台据付けられました。それぞれ 8箇所の温度測定値を処理できるため、コークドラム 1台に必要な伝送器は3台で済みます。障害物が密集した測定エリアから600m離れた計器室に、フィールド無線アクセスポイントが据付けられました。 2台の中継器を用いて、計測機器とフィールド無線アクセスポイントとの間に冗長な通信経路が確保されました。フィールド無線管理ステーションは、RS-485シリアルModbus通信を介してサードパーティのホストシステムと統合されました。
ISA100 Wirelessシステムはカスタマイズが容易なGUIを備えており、これによって操作員は確実に無線トポロジーをモニタすることができます。通信品質を視覚化することで、プライマリパスとセカンダリパスの誤り率などの無線状態を識別することができます。
当社は、一世紀にわたり高信頼でスケーラブルなオープン技術を提供してきました。ISA100 Wirelessソリューションは、お客様の所有費用を削減し投資収益率を最大限にすることで、インダストリアルオートメーション産業の課題解決に対応しています。
YFGW410 フィールド無線用管理ステーションは、国際計測制御学会(ISA: International Society of Automation)のインダストリアルオートメーション用無線通信規格 ISA100.11a に準拠しています。本製品には、ISA100.11a が規定するシステムマネージャー、セキュリティマネージャー、ゲートウェイの機能が搭載されており、「フィールド無線用アクセスポイント YFGW510」や「フィールド無線用メディアコンバーター YFGW610」と組み合わせてフィールド無線システムを構成します。
YFGW510/YFGW520 フィールド無線用アクセスポイントは、国際計測制御学会(ISA: International Society of Automation)のインダストリアルオートメーション用無線通信規格 ISA100.11a に準拠しています。本製品は ISA100.11a が規定するバックボーンルータの機能が搭載されており、「フィールド無線用管理ステーション YFGW410」や「フィールド無線用メディアコンバーター YFGW610」と組み合わせてフィールド無線システムを構成します。
YTA510 温度伝送器は、温度を IEC 規格の熱電対(TypeK、E、J など 8 種類)あるいは IEC 規格の測温抵抗体(Pt100 など 3 種類)の信号として入力し、測定値に対応した値を無線信号に変換して伝送します。温度信号の他、設定パラメータの送受信も無線通信で行うことができます。電池駆動の場合には、信号線のみならず電源配線も不要になり、大幅な設置コスト削減が期待できます。通信仕様は ISA100.11a に適合しています。
YTMX580 多点温度伝送器は、最大 8 点の温度を IEC 規格の熱電対 (Type K、E、J など 8 種類) あるいは IEC 規格の測温抵抗体 (Pt100 など3 種類) の信号として入力し、測定値に対応した値を無線信号に変換して伝送します。また、直流電圧、抵抗、および 4 ~ 20 mA DC の信号入力もできます。
横河電機はIoTを実現するISA100互換のゲートウェイ、アクセスポイント、メディアコンバータおよび管理ステーションを提供します。お客様のニーズに合致するネットワークを構築することができます。