ヒュームダクトの火災探知

お客様の課題

圧延機のヒュームダクト内部に付着したオイルによる火災発生リスク

鋼等を圧延するプロセスでは、潤滑・冷却および鋼板表面の品質安定化のために、ローラーに圧延油が噴霧されています。圧延油は循環して再利用されますが、一部は熱によって蒸発しオイルミストとなります。発生したオイルミストは粉塵などとともにヒューム(煙)ダクトで吸引され、集塵機によって処理・排気されます。

オイルミスト等を吸引し続けることで、ダクトの内部には可燃性のオイル分が付着し溜まっていきます。また、それらがダクト内で長期間高温のガスにさらされることによって乾燥状態となり、比較的低い温度でも発火しやすい状態になってしまうこともあります。このダクト内に溜まったオイル分が静電気火花などとの接触により発火してしまうと、ダクト火災を引き起こします。火災はダクト内を伝ぱし、最悪の場合、建屋全体に広がります。

ダクトは定期的または不定期に清掃されるのが一般的ですが、高所に設置されているダクト内部の完璧な清掃は難しく、清掃後の確認もままなりません。清掃したばかりのダクトにも、発火のリスクが存在すると言われています。それらを人的に監視することは、ほぼ不可能です。

圧延プロセスの運転に欠かせないヒュームダクトが焼損することは、予期せぬ操業停止、すなわち利益損失に直結します。

火災発生リスクイメージ

ソリューションとベネフィット

人が入り込めないところでも、24時間365日温度を監視

ヒュームダクトに敷設した光ファイバセンサケーブルからの情報を収集し、ヒュームダクトの温度上昇・異常過熱、および火災を素早く検知します。物理的に小さく人が入れない、高所で人が登れないために日常的に手がかけられない、といった人による監視が非常に難しい場所でも、24時間365日、ブランクエリアのない監視が可能です。

1m単位で異常個所を特定し、被害を最小限に

万が一、火災が発生した場合には、いかに早急に箇所を特定し、緊急対応ができるかによって、被害の大きさが変わってきます。特にオイルミストを含むガスの発生箇所は、現場が無人に近いオペレーションの場合が多く、何らかの警報で現場に駆け付けた担当者が、異常箇所を特定するのに時間を要することも想定されます。
YOKOGAWAのDTSXは、1m単位で最短10秒ごとに温度を検知できるため、異常箇所をいち早く特定して、迅速な初期消火に結び付けることができます。

また、監視システムのカスタマイズによって、現場のニーズに沿った分かりやすい管理画面やレポートをご提供いたします。

ダクト上部への光ファイバセンサケーブル敷設例

DTSXによる温度モニタリングの仕組み

ラマン散乱光の強さを利用して温度を測定

光ファイバケーブル中に照射された光は、後方にラマン散乱光 ~照射された光と異なる周波数を持つ光~ を発しながらケーブル内を進むことが知られています。 DTSXは、このラマン散乱光の強さが、温度と相関があることを利用して、光ファイバケーブルが敷設されている箇所の温度を測定(*) します。 

たとえば6kmの光ファイバケーブルで、6,000点の温度が測定可能

光の往復時間と光速とを計算することで、温度を1メートル毎に測定します。 測定ポイントも、1メートル単位のピンポイントで特定することができます。

後方ラマン散乱光

業種

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