炉表面の温度監視

お客様の課題

安全で効率的な操業に欠かせない、炉壁の異常の早期検知

プラントにおいて、高温となるリアクタや炉の内部には、鉄皮を保護し燃焼効率を高めるための耐火レンガが内貼りされています。過酷な反応を伴うプロセス、例えば一酸化炭素を製造するための合成ガスリアクタなどでは、内部温度は1,600℃、鉄皮の表面温度は300℃にも達します。
耐火レンガが経年変化などにより劣化・脱落してしまうと(図1) 、放熱が進んで燃焼効率が低下するばかりでなく、鉄皮温度の異常な上昇による鉄皮破れなどの事故、制御システムによるプロセスの緊急停止などにつながることがあります。 予期せぬ操業の停止は、プラントの安全に甚大な影響を与えるだけでなく、大きな利益損失にもつながります。

炉の鉄皮、炉の耐火レンガの劣化、脱落によるトラブル/炉壁のホットスポットのイメージ

ソリューションとベネフィット

レキシブルに敷設できる光ファイバセンサケーブルで、ホットスポットを素早く検知

耐火レンガの不具合により鉄皮表面に現れるホットスポットを監視する温度モニタリングソリューションは、これらの異常を速やかに検知し、トラブルを未然に防ぐためにとても有効です。横河電機のDTSXは、フレキシブルに取り付けることができる光ファイバケーブルを温度センサとして、敷設した表面の温度分布を測定し、異常を迅速に検知します (図2)。

設備の状態に応じた適切な保全を実現

DTSXを用いて炉壁の健全性を24時間365日監視することにより、耐火レンガのオーバーメンテナンス(早期交換)を防ぎ、適切なタイミングで適切な保全を行う、コンディションベースメンテナンスにもつなげていくことができます。

 

DTSXによる温度モニタリングの仕組み 

ラマン散乱光の強さを利用して温度を測定

光ファイバケーブル中に照射された光は、後方にラマン散乱光 ~照射された光と異なる周波数を持つ光~ を発しながらケーブル内を進むことが知られています (図3)。 DTSXは、このラマン散乱光の強さが、温度と相関があることを利用して、光ファイバケーブルが敷設されている箇所の温度を測定(*) します。

たとえば6kmの光ファイバケーブルで、6,000点の温度が測定可能

光の往復時間と光速とを計算することで、温度を1メートル毎に測定します。 測定ポイントも、1メートル単位のピンポイントで特定することができます。

炉の鉄皮

(*) 1メートル毎の平均温度を測定

図3.後方ラマン散乱光

 

光ファイバケーブル(温度センサ)の敷設方法

フレキシブルに取り回しができるメリットを活かして、リアクタや炉の表面に耐熱アルミテープ等を用いて光ファイバケーブルを敷設します。 (図4)。既設のライン温度センサの取付けボルトを利用して取り付けた例もあります。 炉壁に張りめぐらされた光ファイバケーブルが温度センサとなり、1メートル毎の温度を測定しますので、従来のように温度センサをいくつも取り付ける必要はありません。 

炉の鉄皮

炉の鉄皮

 

業種

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