横河電機株式会社
横河ソリューションサービス株式会社

モジュールの着脱が簡単な新構造、Bluetooth対応により、保守性と操作性の向上を実現するSMARTDAC+ データアクイジションシステム「GM」を開発・発売

2014年10月27日発表

 横河電機株式会社(本社:東京都武蔵野市 代表取締役社長:西島 剛志)は、データ収集制御システム「SMARTDAC+®」(スマートダックプラス)の新ラインアップとして、モジュールタイプのデータ収録機器、データアクイジションシステム「GM」を開発、11月17日に発売しますのでお知らせします。
 データアクイジションシステム「GM」は、新構造によりモジュールの着脱が簡単に行える、Bluetooth対応によりタブレットでの操作が可能などの特長をもち、優れた保守性と操作性を実現します。当社は本製品を、11月19日(水)から11月21日(金)までグランキューブ大阪で行われる「計測展2014 OSAKA」に出品します。

SMARTDAC+ データアクイジションシステム 「GM」
SMARTDAC+ データアクイジションシステム 「GM」

開発の背景

 データアクイジションシステムは、さまざまな産業の製品開発現場や生産現場において、温度、電圧、電流、流量、圧力などのデータの収集・記録に使用される機器です。1951年に日本初の電子管式自動平衡記録計を発売した当社は、1986年に多点データの収集と記録を行うデータアクイジション機器を市場に投入し、ラインアップを拡充してきました。
 用途によって異なる種類のデータを収集するデータアクイジションシステムでは、モジュールを組み合わせる構造のものが広く使われています。こうした構造のシステムでは、かつてはベースプレートにモジュールを取り付けるものが主流でしたが、昨今ではベースプレートがなくモジュールの着脱を簡単に行えるものの需要が増えています。また、データアクイジションシステムは、監視・操作の画面が装備されているものと、本体に画面はなくPCに接続して監視・操作をするものに大別されますが、必要な時だけ画面を見たいという要求もあります。当社は、こうしたお客様のニーズに応え、新構造によりモジュールの着脱をさらに簡単にし、また最新のIT機器との融合を図った、データアクイジションシステムの新シリーズ「GM」をこのたび開発しました。

製品の特長

  1. 独自のブロック構造により、ベースプレート不要かつモジュール1個ずつの着脱も可能
     当社が新たに開発した独自のブロック構造により、ベースプレートが不要で、かつモジュール1個ずつの着脱が可能です。既存のベースプレート不要のモジュール構造では、モジュールそのものを横に接続していくため、例えば中央のモジュールをとり外す際には、まずその左側または右側にあるすべてのモジュールを取り外す必要がありました。当社のブロック構造は、モジュールそれぞれに「モジュールベース」というケースを用意し、そのケースを接続する構造となっていますので、システムを組み上げた後でも接続したケースはそのままに、前面から任意のモジュールを取り出したり交換したりすることができます。これにより、保守性が大幅に向上します。
     また、ケース同士は、突起とスライドロックにより簡単に固定できます。長期間にわたる製造現場での使用など、より強固な固定が求められる場合には、ねじを併用することも可能です。
  2. Bluetooth対応により、タブレット端末で設定・監視が可能
     Bluetoothによる無線通信に対応したことにより、タブレット端末(Android採用機種)で簡便に設定や監視が行えます。初期設定のみPCをEthernetもしくはUSBで接続して行い、データ収集の際の開始・停止の動作指示、設定変更、収集した値の監視には携帯性に優れたタブレット端末を活用することが可能です。
  3. YOKOGAWAの高精度電力測定器との連携により高精度の電力測定を実現
     当社子会社である横河メータ&インスツルメンツの電力測定器「WT300」「WT500」「WT1800」とEthernet経由で接続することが可能です。家電製品等の性能試験では、温度と電力を同時に測定する場合が多くありますが、アナログ信号でデータアクイジションシステムと電力測定器を接続すると測定値の精度が劣化するという難点がありました。「GM」では、「WT300」「WT500」「WT1800」で高精度に測定したデータを劣化せずに取り込むことが可能です。

主な市場

  • 家電、自動車、半導体、新エネルギーをはじめとする幅広い産業の開発部門、大学、研究機関
  • 鉄鋼、石油化学、化学、紙パルプ、食品、薬品、上下水道、電気・電子をはじめとする幅広い産業の生産現場

用途

 製品の評価試験、プラントの設備監視・環境モニタリングにおける温度、電圧、電流、流量、圧力などのデータの収集・記録

※なお、本製品は、米国医薬品局(FDA)が定める食品・医薬品等に関する規則「FDA 21 CFR Part11」(連邦規則第21条第11章)に、2015年に対応する予定です。

「SMARTDAC+」の概要

 「SMARTDAC+」は、SMART Data Acquisition and Controlの略で、2012年10月に発表したデータ収集制御システムの新シリーズです。これまでに、ペーパレスレコーダ「GXシリーズ」「GPシリーズ」、データロギングソフトウエア「GA10」をラインアップし、製造プロセスの監視、製品の性能評価試験といったデータ収集制御アプリケーションを幅広くサポートしています。当社は今後もお客様の生産効率や作業効率の向上に貢献する製品・ソリューションを開発、提供してまいります。

以上

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