横河電機株式会社
横河ソリューションサービス株式会社

残留塩素計

上水道をはじめ各種用水の安全性確保を目的とした塩素殺菌処理は、浄水場管理、工場用水管理における基本的な要素です。しかし、過剰の塩素投入は、上水道においては塩素臭の水、工業用水では配管の腐食、放流水では河川への有害物の放出などの弊害を生じる原因になります。そのため塩素投入時に残留塩素計によって塩素濃度を測定し、監視・制御することは、近年ますます重要になっています。
上水配水中の給水栓水における遊離塩素濃度を測定する無試薬形遊離塩素計、また、試薬を使い分けることにより、残留塩素(遊離塩素+結合塩素)と遊離塩素を分離して測定することが可能な有試薬タイプの残留塩素計をラインナップしています。

残留塩素計 アプリケーション別推奨機種   残留塩素とは

  上水道 下水道 工場排水
原水 混和水
沈殿水
未ろ過水
ろ過水
浄水
配水
膜処理水 放流水 放流水
残留塩素計
RC800D+FLXA402T
×
無試薬形遊離塩素計
FC800D+FLXA402T
× × ×

◎:推奨 〇:使用可能 △:使用可能(ただし、検討を要す) ×:使用不可
残留塩素計 RC800Dと無試薬形遊離塩素計 FC800D の使い分けについて→

  • 無試薬形遊離塩素計 FC800D, FLXA402T

    独自の回転電極方式により電極を清浄に保つので汚れに強く、浄水、配水関連のアプリケーションに最適です。自己診断機能や遠隔監視による作業効率向上でメンテナンスコストを削減できます。濁度/残塩測定用の液分析計 FLXA402Tと組み合わせて使用します。

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  • 残留塩素計 RC800D, FLXA402T

    濁度/残塩用液分析計 FLXA402T と組み合わせて、浄水場はじめ幅広い水質管理のアプリケーションで高精度の残留塩素測定ができます。連続自動洗浄で汚れに強く、保守メンテナンスが楽になりました。試薬やサンプリング装置は従来のまま使用可能です。

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詳細

無試薬形遊離塩素計 FC800Dと残留塩素計 RC800Dの使い分けについて

無試薬形遊離塩素計 FC800Dは、主として浄水プロセスのろ過工程以降の水、および配水の遊離塩素を測定するのに適しています。試薬を使わない方式なので、保守費用が少なくて済みますが、残留塩素計 RC800Dに比べ使用条件に制約があります。

残留塩素計 RC800Dは、試薬を使用する方式で、幅広いアプリケーションでの精度の高い測定に適しています。
無試薬形遊離塩素計 FC800Dでは測定できない着水井からろ過工程までの塩素処理での残留塩素の測定ができます

下表に、無試薬形遊離塩素計 FC800Dと残留塩素計 RC800Dの使用条件の違いを示します。

使用条件 無試薬形遊離塩素計 FC800D 残留塩素計 RC800D
測定対象 遊離塩素 遊離塩素、残留塩素 
試料中のpH pH5.8~8.6(残塩値1 mg/L以下の場合)
pH6.5~7.5(残塩値1 mg/Lを超え3 mg/L以下の場合)
上記条件内で変動なきこと
pH3~9
試料中のSS 10 mg/L以下 500 mg/L以下
試料中の導電率 80~500 μS/cm(残塩値1 mg/L以下の場合)
100~300 μS/cm(残塩値1 mg/Lを超え3 mg/L以下の場合)
上記条件内で変動なきこと
制限なし
測定精度を必要とする場合 適(RC800Dの方がより適している)
遊離塩素測定における結合塩素の影響 影響が大きい(注) ほとんど影響なし
測定箇所 ろ過水、浄水、配水、給水栓水 着水井~浄水の全てのプロセス、配水
前処理装置 なし 砂ろ過器(原水用)または
ヘッドタンク(浄水・配水用)の選択可能

(注)浄水、配水、給水栓中には、結合塩素はほとんど存在しないので実用上問題ありません。

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