1999年横河技報[Vol.43 No.3]

製造業における情報ソリューション特集号

MESとソリューション(PDF: 42KB / 6ページ)

  • 大 滝 勉 *1

*1IA事業本部SIソリューション推進部

制御システムおよびその上位コンピュータ・システムを構築してきた当社が提唱するETS(Enterprise Technology Solutions)とは企業経営からの新たな視点によるトータル・ソリューションの提供を行うものである。このETSの中心となるMES(Manufacturing Execution System)は製造現場から収集したリアルタイムで整合性のあるデータを元に,製造に対して「変化」に即応した最適な情報を提供し,ムダを排除し効果的な運転を実現するものである。そのMESについて標準モデル化や統合化に向けた基盤整備を目指している各種団体の活動状況,さらにMESに期待されているソリューションについて具体的な項目を紹介し,最後にMESにおける意思決定の仕組みについてデータと情報の違いを含め考察してみた。


ETS実現に向けたソリューションエンジニアリング手法(PDF: 36KB / 4ページ)

  • 浪 岡 幸 彦 *1

*1IA事業本部 第3営業本部 エンジニアリング技術センター

Enterprise Techonolgy Solutions(ETS)は,フィールド機器,DCS,製造実施システム企業資源情報管理を統合化し次世代企業生産システムを構築する顧客へ提案するビジネスコンセプトである。それは当社が従来よりの単なる制御メーカではなく,トータルソリューションプロバイダとなる意志でもある。本稿ではETSコンセプトのもとでトータルソリューションを構成するソリューションエンジニアリング手法とその重要性について述べる。


Exaopc OPCインタフェースパッケージ(PDF: 36KB / 4ページ)

  • 寺 島 伸 彦 *1
  • 岡 安 信 二 *1

*1IAシステム事業部 プロセス情報システムセンター開発部

MES領域アプリケーションのプラットフォームソフトウェアとして,OPC(OLE for Process Control)Foundationの策定したOPCインタフェース準拠の汎用OPCサーバ「Exaopc」を開発した。OPCインタフェースは,種々のPCU(Process Control System)に対するデータ参照インタフェースの標準化を目的としているが,プロセスデータの仕様や,データのアクセス手段は,各PCSシステムごとに様々に異なるため,これを実現するOPCサーバはPCSシステム別に大きな工数をかけて開発する必要があった。Exaopcでは,あらゆるPCSに容易に接続可能とすることを意図して,OPCインタフェース部を含む共通処理を行うサーバ本体と,PCSシステム別に固有の処理を行うデータの入出力部を独立させたI/Oインタフェースカセット方式を採用した。さらに,過去の収集データの修復用として有用な,瞬時データの自動保管機能を備え,より信頼性の高いOPCサーバを実現した。


Exapilot運転効率向上支援パッケージ(PDF: 127KB / 4ページ)

  • 小 林 靖 典 *1

*1IAシステム事業部プロセス情報システムセンターPMK Gr.

当社は,PA業種の製造部門をターゲットに,非定常運転や定常運転時における異常対応処置,制御補助操作など,マニュアル操作主体のため運転員のスキル差により運転品質にムラがある運転領域を,ベテラン運転員の運転ノウハウを以って高品質に自動化・支援することで運転効率を向上する支援ツールExapilotを開発した。最大の特長である「運転効率向上サイクル」は,“計画”,“構築”,“運転”,“研究”,“改善”の5 つの機能から構成されており,このサイクルを繰り返し回すことによって,運転効率を継続的に維持・向上させることができる。Exapilotの導入によって,運転時間のロス削減,原材料・ユーティリティのロス削減,DCS監視操作頻度の削減などにより運転効率の向上が見込めるほか,ベテラン運転員が急速に減少していく中での更なる安全性の確保や運転ノウハウ継承などの効果が見込まれる。


モデル予測制御パッケージ『DMCplus』によるプラント高度制御のためのエンジニアリング手法(PDF: 131KB / 6ページ)

  • 渡 辺 雅 弘 *1

*1IA事業本部SIソリューション推進部

モデル予測制御パッケージ『DMCplus』*2によるプラント高度制御を実施することで,古くからのPID制御を核とした制御システムと比較して外乱に対する安定性の向上と運転コストの削減が達成できる。しかしモデル予測制御の成功の鍵はプロセスモデルの正確さと適切な制御変数・操作変数・外乱変数の選択にある。
モデル作成はモデリングツールの進歩により簡単にできるようになったが,正確なプロセスモデルを得るためには十分な応答テストを行い,化学工学的な見地からモデルの妥当性を十分に検討する必要がある。応答テストデータから制御変数のモデル予測誤差を小さくすることだけに主眼を置いてモデルを作成すると実プロセスと異なるモデルが得られる恐れがある。特に十分な応答テストが実施できなかった場合やフィードバック制御を行っている場合のデータを使う時は注意してモデルを評価する必要がある。
また制御変数・操作変数・外乱変数の選択を誤るとモデルが正確であっても安定に制御できないことがある。相関関係がないプロセス変数を制御変数として選択し,またプロセスの独立変数を操作変数または外乱変数として選択すべきである。
本稿ではモデル作成に焦点を当てた『DMCplus』のエンジニアリング手順の解説と共に制御のしやすさから見たモデル評価の一指標としてモデルゲイン行列のCondition Numberがあるのでこれを利用したモデル評価方法について報告する。


医薬品製造工程管理パッケージCIMVisionMKII-Pharms(PDF: 36KB / 4ページ)

  • 横 澤 郁 雄 *1
  • 磯 部 智 *1

*1IA事業本部SIソリューション推進部

CIMVisionMKII-Pharms(以下Pharms)は,医薬品製造の製造現場の業務を支援することを目的に開発したパッケージである。
Pharmsは,製造現場の業務を支援するMES(Manufacturing Execution System)に位置づけられる。Pharmsは,医薬品製造現場で必要とされる情報管理機能,マンマシンインタフェースを予め用意し,ユーザ業務に応じて適応範囲を設定し,カストマイズを加えて業務のシステム化を支援する。また,システム化に際して検討及び構築期間を短縮し,導入後の業務運用や操作環境を確認しながら設計していくことを可能にする。
本稿では,このCIMVisionMKII- Pharmsの機能,システム導入までのアプローチについて記述する。


サプライチェーン・マネージメント支援ツールMIMIの機能と導入事例(PDF: 109KB / 4ページ)

  • 崎 田 智 博 *1
  • 降 旗 勝 夫 *1
  • 関 豊 *1

*1システムプラザ株式会社

サプライチェーン・マネージメント(SCM)支援ツール「MIMI」は,全世界で既に300社以上,1,000アプリケーション以上の導入実績のあるAPS(Advanced Planning&Scheduling)ソフトウェアである。
「MIMI」はプロセス産業に向いたSCMであり,この分野への導入事例も多い。プロセス産業固有のバッチ・連続などのプロセス表現や,段取替えに必要な制約をモデル内に取り込み易い機能を提供することを特長とする。しかしながら,昨今では,半導体業界,日用品といった分野での導入事例も急激に増加している。
本稿では,サプライ・チェーンマネージメントの概要,機能,導入のキーポイントなどを説明し,さらに,化学・製紙・半導体などのプロセス産業への導入事例を紹介する。


プロセス向けモデリング & シミュレーション(PDF: 92KB / 4ページ)

  • 三 浦 真太郎 *1

*1株式会社オメガシミュレーション

プラントオペレーションの進化には省資源,安全性,環境への配慮等が必要である。これらを実現する環境としてプラットフォームが安価に利用可能になってきた。しかし,これらの技術やコンピュータを利用してシステムを実現する仕組み,プロセス技術者・計装技術者を支援するツール,あるいはプラントオペレーションを支援する環境は必ずしもまだ十分ではない。本稿では,これからの技術の基盤となるプラントのモデリング&シミュレーション技術を取上げた。特に,ダイナミックシミュレーション技術を使ったVMVIEWについては事例を交えて解説する。


EQUATRAN-Gによる連続加熱炉最適制御系の開発(PDF: 39KB / 4ページ)

  • 向 畑 弘太郎 *1
  • 若 杉 宏 之 *1

*1IA事業本部 第2営業本部 鉄鋼営業部

*1株式会社オメガシミュレ-ション

運転支援システム,教育・訓練システム,高度制御システムを構築する上で,モデリング技術・シミュレーション技術は重要な要素技術のひとつである。方程式解法ソフトEQUATRAN- Gは,方程式を記述するだけで種々のモデルを計算することができ,これらのシステムのダイナミックモデルを効率的に作成することができる。本稿では,EQUATRAN-Gの機能を述べ,最適制御系の開発にEQUATRAN-Gを用いた事例を示す。


石油化学プロセスにおける制御性改善プロジェクト(PDF: 54KB / 4ページ)

  • 末 吉 一 雄 *1

*1IA事業本部SIソリューション推進部

制御性改善プロジェクトはDCSからのプロセスアラーム,オペレータによる手動操作介入の削減を通して,DCS運転の制御性を改善することによりプロセスの安定性,収率性を高めることを目的として実施されている。このプロジェクトはプロセスの問題点を調査し,改善提案を行う部分と,実際に改善作業を実施する部分に分かれ,ユーザは改善提案結果を検討し実施するか否かを判断することが出来る。既に数例の実績があるが,いずれも新たな設備投資をすることなく,既存のDCSでの制御性改善に大きな効果が出ている結果が得られている。

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