抄紙工程には、脱水した紙(湿紙)に残る水分をさらに熱風で蒸発させる重要なプロセスがあります。このプロセスが行われるドライヤ室の湿度管理は、紙の品質(強さ、表面の状態など)を維持するためや熱エネルギーの効率を高めるために不可欠です。
湿度測定には、測定ガスをサンプリングする必要がなく高温雰囲気でも安定に動作する「ZR402G/HS 直接挿入形ジルコニア式高温湿度計」が数多く採用されており、好評を得ています。
パルプサスペンションを均一に流して脱水しプレスを加えて作られた湿紙には、20 ~ 50% の水分が含まれています。この湿紙の水分は、密閉されたドライヤ室にある蒸気加熱ロールに通すことにより蒸発させます。ドライヤ室の中は 50 ~ 120℃有り、循環している低湿度の熱風が紙から蒸発した水分を運び去ります。ドライヤ室には、所定の湿度を維持するための湿度計が数か所に設置されています。
電 源:定格電源:100 ~ 240V AC
定格周波数:50/60 Hz
消費電力:最大時 300 W,通常時 100 W
計装用空気:圧力:300 ~ 700 kPa
注:計装用空気および除湿機付き流量設定器の露点
・計装用空気:- 18 ~- 9℃(0.1236 ~ 0.2823 vol%H2O)
・除湿機付き流量設定器の出口空気:
1 ~ 2 ± 0.1℃(0.6479 ~ 0.6962 vol%H2O)
蒸気や電熱が熱源の乾燥機や加湿機などの湿度測定・制御に最適な高温湿度計です。
各種設定、校正、湿度トレンド表示など操作性に優れ、サンプリング装置が不要、現場でヒータアセンブリを一式交換できるなど、メンテナンス性にも優れています。
燃焼管理や制御に最適なジルコニア式、可燃性ガスを含むガスでも測定可能な磁気式、リフロー炉・グローブボックスなどの雰囲気ガスを測定する低濃度酸素濃度計など安全計装のため用途に合わせたラインアップです。