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バックアップ機能付き制御モードの活用

被試験機器の性能(能力)を検証(測定)する際に負荷装置を使用することがあります。
評価するポイントによって、負荷装置の能力をコントロールするため調節計が複数になりますが、一方で負荷装置の操作端が共通となる場合があります。このような場合、調節計からの出力を切り替えて、操作端に送り込む仕組みや配線が必要になります。

そこで今回、2台の調節計からの制御出力を必要に応じ切り替えて、共通の操作端で制御する事例をご紹介します。

バックアップ機能付き制御モードの活用事例 

 

概要

1台目の調節計は、被試験器から出力される水の温度を基準に評価する温度制御を行います。
2台目の調節計は、負荷装置で消費されるエネルギーを基準に評価する熱量制御を行います。

これら2つの評価に使用する調節計は別々ですが、負荷装置での操作端は共通としています。
今回、UTAdvancedシリーズ ディジタル指示調節計UT55Aに標準装備しているバックアップ機能付き制御モードを活用することで、2台の制御出力を必要に応じて切り替えて、共通の操作端で制御をおこなうことができます。

温度制御で演算された制御出力は、UT55Aに入力し、そのまま直接出力され、操作端を制御します。
熱量制御で演算された制御出力は、UT55Aへの接点入力で出力ラインを切り替えて操作端を制御します。

UT55Aでの熱量制御の場合、熱量を測定値として取り込む必要があります。
UT55Aは、最大4点(温度の直入力は最大2点までを含む)のアナログ入力を取り込めるため被試験器を通過した水の温度(A)と熱交換器を通過した水の温度(B)と熱交換器を通過した水の流量値をUT55Aに入力して、UT55Aのラダープログラムを活用して演算できます。

【ラダープログラム計算式例】

PV=(B-A)×流量値×定数

A: 被試験器を通過した水の温度(A)
B: 熱交換器を通過した水の温度(B)
流量値: 熱交換器を通過した水の流量値
定数: 演算用補正値

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