横河電機株式会社
横河ソリューションサービス株式会社

ロボット管理コア (OpreX Robot Management Core)

ロボット管理コア(Robot Management Core:RMC)は、異なる種類のロボットを統合管理し、従来は人が行っていた保守作業をロボットに行わせることで、お客様のプラント保守の安全性向上と効率化に寄与します。また、当社のプラント制御・安全システムと連携し、操業の手順としてロボットに指示を出したり、ロボットが現場から取得したデータを活用できるようにし、プラント操業の自律化(Autonomous Operations)への第一歩を実現可能にします。

開発の背景

石油・ガス、化学業界などの製造現場においては、現場オペレータが設備巡視作業等の定常業務を行っていますが、作業範囲が広域であることから時間を要する、また高所など危険なエリアがあることから安全性の点で作業員に大きな負荷がかかっていました。さらに、現場オペレータの高齢化、若者の製造現場離れの影響を受け、現場オペレータの人材不足が課題となっています。プラントを自走し、人の代わりにデータ収集などの定常業務を行うロボットによる、より安全で効率なプラント操業や保守への期待は大きく、人の作業を代行するだけではなく、人ができないことを実現します。
また、次のような課題の解決を目標にしています。

  • 危険なエリア、高所での作業をロボットに任せることで、安全上のリスクを軽減。
  • ロボットが人の作業をサポートし、人は他作業を実行可能に。
  • 24時間体制での配置、点検等、人の限界を超えた作業を運用目的に合わせて確実に遂行可能に。

     

詳細

主な機能

RMCは、プラント内に導入されたロボットを統合管理するソフトウェアです。本ソフトウェアでサポートするロボットは、プラントの現場で動作する産業用ロボットです。 本ソフトウェアと統合情報サーバ(Collaborative Information Server:CI サーバ)を連携することにより、プラントにおけるロボット活用を推進し、プラントの現場作業の安全性向上、作業コストと時間の効率化に貢献します。

サポートする産業用ロボットは次の通りです。

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Boston Dynamics社 Spot

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三菱重工業株式会社 EX ROVR

 

ロボットの統合管理

  • 複数かつ異種ロボットの管理、指示、データ収集を統一的に行うことができます。それらのデータを制御/安全システムと連携、操業に利用できます。
  • 管理画面をWebブラウザに表示できるため、専用のビューアが不要です。
  • あらかじめ登録したロボットのミッションの手動実行、およびスケジュール実行により、自律型のロボットを用いたプラントの巡回点検が可能です。また、巡回点検中にロボットが収集した写真や音声などのメディアデータは、Webブラウザで確認できます。

 

他のソフトウェアとの関連性

RMCと統合情報サーバ(Collaborative Information Server:CI サーバ)を連携することにより、プラントにおけるロボット活用を推進し、プラントの現場作業の安全性向上、作業コストと時間の効率化に貢献します。

  • RMCはロボットが収集したデータをCIサーバと共有することができます。
  • CIサーバと連携し、ロボットが収集したデータを、様々なアプリケーションで活用することができます。
  • CIサーバ上でロボット活用向けのHMIを構築することができます。
  • CIサーバで計器アラームを検知すると、ロボットを現場に出動させ、その状況をロボットからの画像データなどで確認することができます。
  • RMCはプラント画像アナライザ(Plant Image Analyzer:PIA)を使用して、ロボットが撮影した指示計画像を、指示計が指し示すデジタル値に変換します。これらのデジタル値はCIサーバにも共有することができます。

RMC-systemConfiguration-example

RMCシステム構成の例

 

システム構成

オンプレミスとクラウドでシステムを構成することができます。

オンプレミス構成

  • Spotを接続する場合、RMCとSpotを同一ネットワーク上に配置します。
  • EX ROVRを接続する場合、RMCのインターネット接続環境が必要です。

クラウド構成

  • Spotを接続する場合、ロボットとRMC間をVPNで接続し、仮想的な同一ネットワークを構築する必要があります。

機能構成

RMCは、Webサービスとロボットへのインタフェースを備えたWebアプリケーションです。Webブラウザ上の管理画面を使用してロボットに関するミッションスケジュールの設定や操作を行います。

ミッションとは、予め設定したシナリオに従って、ロボットが実行する一連の作業です。
例:「地点Aに向かう」、「写真を撮る」、「スタート地点に戻る」、等

Webアプリケーションの機能

  • ダッシュボードページ
    RMCに登録されたロボットの状態、実行予定の遠隔監視ミッション、点検対象(タグ)等を確認できます。
  • ミッションの管理
    ロボットタイプに応じて、ミッションの実行中にロボットを制御し、ロボットを手動で操作できます。Webアプリケーションの詳細ビューページや実行予定のミッションボタンで、オンデマンドミッションの開始、遠隔監視ミッションの承認、実行中のミッションの監視、およびロボットの手動操作ができます。
  • ミッションの結果の履歴の確認
    ミッションが完了後、ミッション履歴ページで結果の閲覧とダウンロードができます。

 

画面例

RMC-dashboard_annotated_Japanese700px

ダッシュボードページ

RMC-robotpage_unannotated_Japanese500px

ロボットページ

ロボットを管理する機能

  • ロボットミッションスケジューラ
    あらかじめ設定されたスケジュールに基づいて自律ミッションを管理する機能を提供します。
  • ロボットアダプタ
    RMCが異なるロボットとの通信を可能にする機能を提供します。サポートするロボットの種類ごとに、独自のアダプタを持つことになります。(例:Boston Dynamics社 Spot用アダプタ、三菱重工業株式会社 EX ROVR用アダプタ)

ドキュメント&ダウンロード

ニュース

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