横河電機株式会社
横河ソリューションサービス株式会社

国内最大級・最新鋭の食品工場の自動化を目指した次世代型スマートファクトリーの構築

日清食品株式会社 logo
ダウンロード (983 KB)

お客様のチャレンジ

製品の安全性向上、省人化、コスト競争力のある新たな供給体制の確立

得られた成果

省人化、生産性向上、コスト削減、品質管理強化、誇りを持って働ける職場環境の実現

 

食品業界の未来を切り拓く日清食品株式会社

即席麺等の製造と販売を行う日清食品株式会社は、1958年に世界初のインスタントラーメン「チキンラーメン」、1971年に世界初のカップ麺「カップヌードル」を発売したことでも知られる食品業界のトップランナーです。
2018年10月に稼働を開始した関西工場は、同社が中期経営計画で掲げていた「2020年度時価総額1兆円」を達成するための基幹工場として建設されました。国内最大級の食品工場である関西工場は、自社で研究開発した最新鋭の設備、およびIoTを活用し、あらゆるものが自動化され、徹底的に安全安心を追求した次世代型スマートファクトリーです。

日清食品 関西工場

日清食品 製品

 

次世代型スマートファクトリーのシステム立ち上げパートナーにYOKOGAWAを選択

新工場プロジェクトの立ち上げに携わった林将広様は、プロジェクトやYOKOGAWAをパートナーに選んだ背景について、こう振り返りました。
「新工場を建てることになった背景ですが、大きな理由の一つは滋賀工場の老朽化です。建設から40年以上経ち、機能拡張の余地もない。売上を着実に伸ばしているなかで、生産を止めて工場を建て替えるわけにもいかない。そのようなときに近くに新しい用地が見つかり、『それなら最新技術を取り入れた高度な工場、次世代型スマートファクトリーを作ろう』となったのです。当時はIoTやIndustory4.0という言葉がが叫ばれる時代でした。
生産ラインの徹底的な自動化や自動倉庫など、新工場の姿を描いていく過程で、その実現に製造実行システム(MES:Manufacturing Execution System)が不可欠だと思い、MESベンダーに関する情報収集を始めました。経営陣に対し、工場建設の予算を提案するまでに時間もほとんどなかったため、とにかく一緒にやっていただけるシステム導入のパートナーを求めていました。他社の工場を見学させていただきヒヤリングしたところ、多くが『うちはYOKOGAWAさんと組んでいる』と仰る。それでYOKOGAWAさんに声をかけたのです。初めて面会した際に新工場で検討しているシステム構成図を見せたところ、YOKOGAWAさんは何をどうすれば実現できるのか、私たちのやりたいことに対して真剣に向き合って説明してくださいました。多くの実績に裏打ちされた的確なアドバイスをいただけるその姿を見て、単なるMESベンダーではないと直感しました。その場にいた全員一致で、YOKOGAWAさんを新工場建設のシステム導入パートナーに選ぼうと決めました。」

日清食品ホールディングス(株)サプライチェーン構造改革プロジェクト 兼 生産部 課長 林 将広様
日清食品ホールディングス(株)
サプライチェーン構造改革プロジェクト
兼 生産部 課長 林 将広様

 

お客様とともに新工場の基本構想を策定

業務課題ヒヤリング

日清食品のものづくりを理解するために、YOKOGAWAは1カ月間、主力工場であった関東工場に通い詰め、橋本拓也様を中心とした日清食品のプロジェクトチームとともに現場へのヒヤリングを行いました。ヒヤリングは製麺の各工程のみならず、生産計画、品質管理、倉庫の入出庫など多岐にわたり、既存工場で抱えている71の課題が抽出されました。

新工場の基本構想策定

続いてプロジェクトチームとYOKOGAWAは、新工場の基本構想づくりに取り掛かりました。新工場の業務フロー・各工程の詳細な業務フローの作成、設備制御PLCとの連携のため設備メーカとの打ち合わせ、基幹システムを含めた各ソリューションの機能要件とシステム機能の役割分担検討、工程表の作成など、多数のドキュメントが作成されました。
2017年6月以降、策定された基本構想に従い、新工場の建設、生産ラインの構築、システム構築が着々と行われ、2018年10月、次世代型スマートファクトリー 関西工場は予定どおり稼働を開始しました。

日清食品ホールディングス(株)生産技術部 主任 橋本 拓也様
日清食品ホールディングス(株)
生産技術部 
主任 橋本 拓也様

 

関西工場の自動化の中核を成すYOKOGAWAのソリューション

製造現場の統合管理として製造管理システム”CIMVisionLIBRA”が工場全体を統括しています。基幹システムから連携される製造計画より製造指図を作成し、資材の必要量を算出、各種作業指示を展開していきます。倉庫/搬送管理システム”MaterialStream”が工場内の物流の自動化を支援しており、必要な資材は自動倉庫および自動搬送車により、人手を介さず自動で出庫されるようになっています。各生産設備や自動計量設備が正しく稼働するよう、指図情報と運転パラメータを生産設備制御PLCと連携させ、実績収集も自動で行われます。サイロやタンク内も含め、現場在庫や自動倉庫在庫などあらゆる工場内在庫が一元管理されています。管理者が現場に行かずとも製造状況の可視化ができるよう、操業データ管理システム”PI System”を活用。工場全体の稼働状況を集中監視するためのコントロールルーム NASA室(Nissin Automated Surveillance Administration)を設けています。このようにシステムを最大限活用した結果、作業のほとんどが自動化され、工場の従業員はよりハイレベルな業務に従事できるようになりました。

システム構図

自動搬送車

NASA(Nissin Automated Surveillance Administration)室

自動搬送車/NASA室
(Nissin Automated Surveillance Administration)

 

データを活用し、常にアップデートしていくことが今後のチャレンジ

新工場プロジェクトのプロジェクトリーダーを務められた、日清食品ホールディングス(株)執行役員・CPOの榎本孝廣様に、今後のチャレンジについて伺いました。
「次世代型スマートファクトリーとして、できることはすべてやったと考えています。関西工場では常時数万点のデータをとって蓄積しており、これらを分析してオペレーションを変えてロスを減らすなど、さまざまな効果も出ています。しかしながら、まだまだ改善の余地があります。今後も社内で連携して、もっと効率化した工場にしていきたいと思っています。
YOKOGAWAさんには、これからも今までどおり現場を大事にしてもらい、新しい技術を含めていろいろとアドバイスしていただきたいと思います。工場は建てたら終わりではありません。柔軟に最適化していけるよう、引き続きサポートをお願いします。」

日清食品ホールディングス(株) 執行役員・CPO(グループ生産責任者)榎本 孝廣様
日清食品ホールディングス(株) 
執行役員・CPO(グループ生産責任者)
榎本 孝廣様

 

所在地 滋賀県栗東市下鈎21-1
敷地面積 99,865平方メートル
延床面積 118,108平方メートル
建物 横幅300m、奥行150m

業種

  • 食品

    食品製造業では、「食の安心・安全の確保」と「コストダウン」の両立といった従来の課題に加え、感染症や省力化への対応などに取り組まれていることと思います。
    YOKOGAWAは、お客様が抱える課題に寄り添い、お客様の運用に適した工場のあるべき姿をご提案していくことで、働きやすい現場づくりを支援いたします。

    さらに見る

関連製品&ソリューション

  • CIMVisionLIBRA

    より安全で高い品質の提供および情報の統合化と業務の効率化を可能とし、人と設備が協調した高付加価値生産システムを実現します。

    さらに見る
  • eServ

    保全員の"考える保全"を支援します。 いつでも、どこでも、誰にでも使えてすぐに効果を実感できる、現場で働くひとりひとりが考え行動する、日本の保全スタイルを目指して作り上げたシステムです。

    さらに見る
  • MaterialStream

    MaterialStream は、物流センターや生産工場における原材料、資材、中間品、製品などのモノの流れをリアルタイムに管理し、適切なタイミングで制御することで、スループットの増大を支援します。

    さらに見る
  • ASTPLANNER

    生産計画システムの中核を担う生産スケジューラです。生産スケジューラは、製造オーダーや製造実績から現場の作業日程を立案するパッケージソフトウェアです。

    さらに見る

トップ