横河電機株式会社
横河ソリューションサービス株式会社

システムの構築・導入期間の短縮、保守性の向上を実現する次世代の高度制御ソリューション「Platform for Advanced Control and Estimation」をシェルと共同開発

2015年6月4日発表

 横河電機株式会社(本社:東京都武蔵野市 代表取締役社長:西島 剛志)は、短期間でシステムを構築、導入でき、かつ保守性に優れた、次世代の高度制御ソリューション「Platform for Advanced Control and Estimation」をシェルと共同開発しましたのでお知らせします。

 これは、シェルが自社のプラント操業を通して培ってきた高度制御の技術と、横河電機が制御システムサプライヤーとして培ってきたリアルタイム制御技術を生かして開発したソフトウエアパッケージで、お客様の生産性の向上を支援するものです。横河電機は6月5日よりグローバル市場で本ソリューションの販売を開始します。

本ソリューションの画面例
本ソリューションの画面例

新ソリューションの特長

 高度制御システムは、通常の制御システムでは温度、流量、圧力などのプロセス値を目標範囲に維持することが難しい生産工程において、プロセス値を目標範囲内に維持して最適値により近づけ、製品収率の向上やエネルギー使用の効率化を実現するシステムです。昨今では、石油、石油化学はもとより、化学やLNGなどのプラントにおいても、高度制御システムの導入が進んでいます。高度制御システムを構築するには、プロセスに対する豊富な知識と、高度なエンジニアリング能力が求められますが、このたび開発した「Platform for Advanced Control and Estimation」は、エンジニアリングのしやすさ、操作性、保守性を大幅に向上します。

 「Platform for Advanced Control and Estimation」は、これまで個別に提供してきた多変数モデル予測制御(プロセスの動特性応答をモデル化し、モデルによる予測結果に基づいて多変数の制御を行うシステム)と、ソフトセンサ(温度、流量、圧力などのプロセスの測定値からリアルタイムに品質を推定するシステム)の双方を、カスタマイズ用の各種演算や設定を含めて、同一のプラットフォーム上で構築、運用できるソリューションです。主な特長は次のとおりです。

  1. 短い導入期間でシステムの構築が可能
    プロセスの動特性応答モデルを構築する際には、機器への操作出力により関連するプロセス値がどのように変化するかというテストを長時間にわたり実施します。新ソリューションでは、このテストを自動で行えるとともに、動特性応答データから得られたモデルの評価結果が表示され最適なモデルを選択できるので、エンジニアリングの期間を大幅に短縮できます。高度制御システムの効果を維持するためのモデル再構築も容易で、保守性の面でも優れています。
  2. 見やすい表示画面と、一目でわかる稼働状態表示により、操作性、保守性を向上
    従来の高度制御システムでは、高度制御システム用の監視・操作画面を生産制御システム上で一から構築し、表示していました。新ソリューションでは、高度制御システム全体を俯瞰できる画面、装置や制御対象ごとの状況を監視できる画面、生産制御システムと同様の計器図形式でKPI(key performance indicator)とともに状態を表示する画面など、階層化した表示画面を標準で用意したことにより、エンジニアリングを簡素化するとともに操作性を大幅に向上します。また、稼働状態が健全か異常かを表示するマークを設け、稼働状態を一目で認識できるようになりました。これにより、システム導入後の操業条件の変更や設備の経年変化による導入効果の低下が把握できますので、モデルを再構築して高い稼働率を維持することが容易になります。
  3. 統合プラットフォームにより、エンジニアリング効率を向上
    従来、高度制御システムを構築するには、多変数モデル予測制御のほかに、ソフトセンサ、生産制御システムとのインタフェースや各種演算機能など必要なシステムをそれぞれ別個に構築して結合することが必要でした。新ソリューションは、これらのシステムの構築、運用を一つの同一プラットフォームで実現できますので、エンジニアリング効率が向上します。

両社役員のコメント

 本ソリューションの発売にあたり、シェルのVice president、エンジニアリングSMARTソフトウエア担当のBert Natalicchio氏は次のように述べています。「シェルは長年にわたり、高度制御で大きな成果を上げてきました。今回の新ソリューションは、さらに競争力が強く革新的なエネルギー企業を目指す、当社の取り組みを加速するものと期待しています。高度制御は、生産、エネルギー効率、品質、廃棄物最小化のバランスをとりながらそれぞれを改善に導きます。シェルとYOKOGAWAは連携し、それぞれの強みを生かして、最新技術によるソリューションを提供してまいります」。また、横河電機 取締役専務執行役員 ソリューションサービス事業本部長の黒須聡は、「これは、シェルが長年にわたり培ってきた高度な技術と、生産制御システムを世界のお客様に数多く提供してきた当社の技術を融合させたソリューションであり、お客様の生産性を大きく向上するものです。当社はこうした高付加価値のソリューションの提供を通じて、お客様の持続的な成長に貢献してまいります」と述べています。

主な用途

 石油、石油化学、化学、ガス、電力などの連続プロセスをもつプラントにおける高度制御

以上

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