EN / JP
センシング技術とその用途

センサを理解する

jp

基本的に、自然現象や人工物の状態、あるいはその変化を情報として収集し、人間や機械(マシン)にとって読み取りやすい信号に変換するデバイスがセンサです。私たちは多くのセンサに囲まれており、人間の感覚に代わる働きを行っています。物理的、あるいは化学的な測定原理を利用し、私たちの周りで起こるさまざまな状態や変化をセンサが捉え、適切な行動へと促します。

センサは、視覚、聴覚、嗅覚、味覚、触覚といった人間の五感によく例えられます。人の体は適切に機能するため、目、耳、鼻、舌、皮膚の5つの感覚器官に依存しており、それらの感覚(感覚器官)に対する機能は明確に定義されています。人の五感の役割は、私たち人間の外部環境に関する情報を取り込み、処理のために脳へと送られ、脳は身体に対し、必要かつ適切な行動を指示します。人体の安全性と快適性を維持するには、感覚器官の適切な機能は欠かすことのできません。

人間の感覚と機械の感覚

長年にわたり、多種多様な物理的または化学的特性を検出できる特殊なセンサが数多く開発されてきました。

  • 視覚、聴覚、および触覚で役割を果たす物理センサは、光、音波、圧力、温度などの物理量を感知し、電気信号に変換します。
  • 化学センサは味と匂いの役割を果たします。さまざまな化学物質の存在、濃度、および組成に応じて、電気信号を変換・検出します。
  • 生物学的センサは化学センサの一部と見なされますが、電気的・光学的信号を発する生物学的特性を使用し、状態または物質を検出します。
  • 人間の感覚では検出できない磁気と放射線量を検出する高感度センサがあります。

人体の感覚器官と同様、センサはマシンや装置の五感に相当する重要な役割を果たします。プロセス産業における工業用センサは、各々の生産プロセス・生産工程に沿って構成、あるいはネットワーク化され、その工程で生じる物理状態や環境の変化を連続的に検出・測定し、その情報を収集して送信する役割を担っています。電気信号へ変換されたデータは、頭脳とも言える制御システム(コンピュータ)に送られ、プロセスの安定操業に活用されます。

社会の絶え間ない進歩に伴い、生産工程や制御システムも日々、進化しています。 実際、現在のシステムやマシンには、リアルタイムで連続的な処理を伴うさまざまなデータを適切に扱うため、高感度で可視化に優れたヒューマンインターフェイスが搭載されています。リスクや負担の低減と操業の最適化を実現するため、センサから得られた多種多様なデータを基に分析し、人間の意図や意思決定を支援することで、安全性や生産性の向上につながり、プロセス産業のさらなる進化へと貢献することができます。

五感視覚聴覚嗅覚味覚触覚
動作として-ものを見る
-光を感じる
-音を聞く
-揺れを感じる
-バランスを取る
-においを嗅ぐ-味を感じる-触れることで、熱、力、または質感を感じる
人間としての感覚器官目耳鼻舌皮膚、肌 皮膚、肌
機械としての典型的なセンサ-イメージセンサ
-光度センサ
-音響センサ
-超音波センサ
-気体(ガス)成分センサ-液体成分センサ-触覚センサ
-圧力センサ
-温度センサ
-湿度センサ
-変位センサ
本件に関する詳細などは下記よりお問い合わせください
お問い合わせ