横河電機株式会社
横河ソリューションサービス株式会社

プログラマブル指示調節計 YS1700

YS1700 プログラマブル指示調節計は、ユーザプログラムにより、様々なアプリケーションに対応することができるシングルループコントローラです。横河独自の高信頼化技術と使いやすさおよび拡張性を兼ね備えています。基本形は、従来機種と比較して小形軽量なため取り付けの省スペース化に貢献でき、CE マークやFM、CSA防爆規格(付加仕様)の各種規格にも対応しています。また、従来機種とパネルカットや奥行きの互換性を重視した互換形も用意しています。

About OpreX

OpreXは、YOKOGAWAのテクノロジーとソリューションの卓越性を集約した、制御事業の包括ブランドで、カテゴリーとその配下のファミリーから構成されています。本製品はOpreX Control配下のOpreX Control Devicesに属します。

詳細

特長

  • TFT 液晶による視認性向上
    朝晩の日差しが直接あたるようなパネル面でも良好な視認性を確保できます。また、メータ表示、トレンド表示、バー表示、アラーム表示およびイベント表示などのオペレーション画面を選択して表示することが可能です。パラメータ設定は完全フロントオペレーションです。
  • モジュール演算結合プログラミング
    従来品と互換性があるテキスト方式に加えて、グラフィカルなプログラミング方式であるモジュール結合方式のプログラミングに対応いたしました。ユーザプログラムは、別売PC 設定ソフトウェアYSS1000 を使用します。
  • 大容量プログラミング
    プログラム容量はテキスト方式の場合最大1000 ステップ、モジュール結合方式の場合最大400 モジュールです。
  • 制御・演算機能の充実
    4バイト浮動小数点(IEEE754) 形式により実量演算が可能。指数・対数関数、温度補正、圧力補正などの100 種類以上の演算モジュールを搭載しています。
  • 機能選択モード(プログラムレス)
    使用頻度の高い制御機能を、機能選択モード(シングルループ制御、カスケード制御、セレクタ制御)として内蔵しています。各種ディジタル入出力(DI/DO) やアナログ入出力の機能割付けはパラメータで設定可能です。
  • 拡張I/O
    基本形(拡張I/O 付き)を使用すると、アナログ入力8点、アナログ出力4点、DI10点、DO10点(DI/DO は合計14点)使用可能です。
  • フェイルセーフ機能
    デュアルCPU 構成(メインCPU と表示CPU)により、片側CPU が異常時にもマニュアル操作と表示が可能です。さらに、ディジタル回路とは独立したハードマニュアル回路を内蔵しているため、CPU を含むディジタル回路が異常時にも操作出力を継続可能。(ハードマニュアルなし(基本仕様コード-2 □□)を指定した場合は装備されません)。
  • メモリバックアップに、不揮発性メモリを採用
    電池やバックアップコンデンサなどは使用していませんので、定期メンテナンスは不要です。
  • 動作電圧範囲の広い、AC/DC 共用電源
    交流(100VAC) 直流(24VDC) の区別なく計器を駆動できます。また直流電源は極性なしで受電可能です(220VAC電源は注文時指定です)
  • 奥行き250mm(基本形のみ)
  • 前面防塵防滴(IP54 準処)構造(基本形のみ)
  • CE マーク(基本形、YS100 互換形のみ)
  • FM 防爆ノンインセンディブ(付加仕様)対応(基本形のみ)
  • CSA 防爆ノンインセンディブ(付加仕様)対応(基本形のみ)
  • 通信(付加仕様)
    Ethernet(MODBUS/TCP)( 基本形のみ)
    RS485( パソコンリンク、Modbus、機器間通信、YS プロトコル )( YS80 内器互換形は不可)
    DCS-LCS通信
  • YS100シリーズと互換
    設定・操作方法は互換性があります。基本形ケースの場合、信号端子間隔は異なりますが、信号は相対的に同じ位置に配置しています。

ディスプレイ

 

操作性と機能が大幅アップ。設定ソフトウエア YSS1000

直感的な「モジュール結合方式 」

直感的な「モジュール結合方式 」
オンラインモジュールモニタ
プログラム容量
400モジュール対応

直感的に分かりやすいモジュール結合プログラミングを採用しました。オンラインモジュールモニタにより、ユーザプログラミングの動作確認ができます。

 

実績の「テキスト方式」【互換】

実績の「テキスト方式」
プログラム容量が増え、より複雑な機能を構築することが可能になりました。
ユーザプログラムの上位互換性により、ユーザプログラム資産の有効活用ができます。

 

プログラミング デモムービー

プログラミング デモムービー 

 

接続方式は3WAY

接続方式は3WAY
接続方式: USB、EthernetまたはRS485
専用USBケーブルは設定ソフトウエアYSS1000に標準で付属しています。EthernetおよびRS485通信で接続する場合は、本体側に通信オプション機能が必要になります。

充実の設定・演算機能

  • 全機種のパラメータ設定に対応
  • YS1700のユーザプログラミングに対応
    • 4バイト浮動小数点演算(IEEE754)形式により工業量による実量演算が可能
    • 指数・対数関数、温度補正、圧力補正などの100種類以上の演算モジュールを搭載
    • サブプログラム単位で、保存、再利用可能

 

パスワード保護機能

ユーザプログラムにパスワードを設定する事で、第三者のユーザプログラムの閲覧を防ぎます。また、本体側のパスワード機能により、エンジニアリングパラメータを保護することが可能です。

 

軽量コンパクトな短ケース設計

軽量コンパクトな短ケース設計 01

軽量コンパクトな短ケース設計 02

 

計装設計の自由度を拡張

小型軽量化により、パネルや装置のダウンサイジングに貢献します。また、これまで難しかった扉面への取り付けも可能になります。

 

シンプルな外観

 

操作出力バックアップ機能

操作出力バックアップ機能は、YS1000シリーズ調節計(YS1700、YS1500)と手動操作器(YS1360)に標準装備しています。

 

デュアルCPU

デュアルCPU

デュアルCPU構成(メインCPUと表示CPU)により、どちらかのCPUに異常が発生した場合にもマニュアル操作と表示を継続します。
調節計の自己診断によりCPUの異常を検出した場合、アナログ出力とディジタル出力をホールドし、手動モードに切り替わり、操作出力を手動操作することができます。

機能/故障箇所 メインCPUのみ 表示CPUのみ メインCPU、表示CPU、制御回路
ハードマニュアルによる操作
前面キーによる手動操作 ×
PVおよびMVの表示 ×
制御演算 停止 停止 停止

メインCPU故障時

メインCPU故障時には、表示CPUに内臓されたA/Dコンバータを使用し、PVを測定します。これにより大よそのPV値をディスプレイに表示します。

表示CPU故障時

表示CPU故障時には、メインCPUが稼働し、簡易的な表示を継続します。

制御回路故障時

制御回路故障時には、表示は消灯し、ハードマニュアルによる手動操作が可能になります。

 

ハードマニュアル

制御回路とは独立したハードマニュアル回路を内蔵しているため、CPUを含む制御回路が異常時にも操作出力を継続できます。

* YS1700-1□□、YS1500-1□□、YS1360-1□□の場合に装備

ハードマニュアル ムービーを見る

 

バッテリーレス・メモリーバックアップ

メモリーバックアップに、不揮発性メモリーを採用。
電池やバックアップコンデンサなどは使用していませんので、メンテナンス周期が長くなります。

 

動作電圧範囲の広い、AC/DC共用電源【互換】

交流(100VAC)/直流(24VDC)の区別なく計器を駆動できます。
また直流電源は極性なしで受電可能です。
(220V系電源は注文時指定です)

 

制御基本性能の向上

従来品(YS100)と比較して、制御基本性能が向上しました。

  • 入出力精度
    電圧入力精度 ±0.2% ⇒ ±0.1%
    電圧出力精度 ±0.3% ⇒ ±0.1%
    電流出力精度 ±1.0% ⇒ ±0.2%
  • 入出力信号の内部データ形式の分解能 1/1000
     ⇒ 1/10000
  • PID演算をはじめとする内部演算の分解能
    1/4096 ⇒ 1/65536

 

調節計オンライン交換機能(携帯用手動操作器)【互換】

調節計の交換および保守点検時には、YS100シリーズの携帯用手動操作器YS110をご使用ください。操作出力を瞬断することなく、予備の調節計に交換することが出来ます。

調節計オンライン交換機能(携帯用手動操作器)

 

その他の対応規格

  • CEマーク (YS1000基本形、YS100互換形)
  • FMノンインセンディブ防爆(FM Class Ⅰ,Division 2) (付加仕様:/FM指定時)
  • CSA一般安全、CSAノンインセンディブ防爆(CSA Class Ⅰ,Division 2) (付加仕様:/CSA指定時)

 

高い拡張性

Ethernet対応

Ethernet( Modbus/TCP)により、GA10、SMARTDAC+、汎用SCADA、OPCサーバーと簡単に接続できます。
GXでYS1000の測定データの記録ができます。
ただしGXに通信チャネル機能オプション(/MC)が必要です。

Ethernet対応イメージ

 

FA-M3とのプログラムレス通信(パソコンリンク)

FA-M3のUTリンクモジュールとRS485通信機能を使用して、YS1000と直接接続出来ます。FA-M3とのデータ送受信のためのプログラムを組む必要はありません。

FA-M3とのプログラムレス通信(パソコンリンク)イメージ

汎用通信プロトコルModbusを使用して各社PLCとも接続できます。

 

拡張I/O

YS1700基本形(拡張I/O付き)モデルを選択することで、入出力点数は、本体側と合わせてアナログ入力最大8点、アナログ出力最大4点、DI/DO最大14点まで拡張されます。

拡張I/Oイメージ

拡張アナログ入力 3点
拡張アナログ出力 1点
拡張DI 4点
拡張DO 4点

(注)拡張I/O機能は、納入後に増設する事は出来ません。I/Oを多く必要になる可能性が考えられる場合は、基本形(拡張I/O付き)モデルを予め選択してください。

 

CENTUMとの通信【互換】

従来通り、当社製DCS:CENTUMとの通信をサポートしています。
信頼性を強く要求される化学プラントなどのDCSバックアップに最適です。

CENTUMとの通信【互換】例

 

機器間通信機能

最大32台のYS1700を相互に機器間通信で接続できます。そのうち4台が、それぞれ4点のアナログデータおよび16点のステータスデータを出力できます。機器間通信上の全計器は、機器間通信上の全データ(16アナログデータおよび64ステータスデータ)を読み取り、データの共有、I/Oの共有が実現します。

機器間通信接続例

最大接続台数 32台
受信可能計器 最大32台
送信可能計器 最大4台
送信データ 4アナログデータおよび16ステータスデータ/送信用 YS1700 1台あたり
通信時間 平均200ms (全データの送受信。制御演算周期とは非同期)

 

充実の制御機能

セルフチューニング(STC)【互換】

スタートアップ時や制御対象を変更した時、作業員のチューニング作業負担を軽減します。

セルフチューニング(STC)

可変形設定値フィルター(SVF)【互換】

スタートアップ時や制御対象を変更した時、作業員のチューニング作業負担を軽減します。

可変形設定値フィルター(SVF)

フレキシブルDI/DO【互換】

YS1700/YS1500の6点のDI/DO端子は、入カにも出力にも使えます。

プログラムファンクションキー【互換】

計器前面のプログラムファンクションキー(PFキー)は、ユーザプログラムでセルフチューニング動作のオン/オフやシーケンス動作の起動ボタンとして使用できます。

プログラムファンクションキー

 

YS1700の制御機能

YS1700の制御機能

  プログラマブルモード 機能選択モード
BSC1 BSC2 CSC SSC シングル
ループ
カスケード セレクタ
CNT1 CNT2 CNT1 CNT2 CNT1 CNT2 CNT1 CNT2
標準PID
比例(PD)制御
サンプルPI
バッチPID
フィードフォワード  
出力トラッキング
プリセットMV  
出力リミッタ
可変形設定値フィルタ(SVF)
セルフチューニング機能(STC) ○ *3 ○ *1 ○ *2 ○ *1 ○ *2
PH、PL、HH、LL、DV、VL警報

*1: 内部カスケードクローズ時は第1 ループに機能し、オープン時は第2 ループに機能します。
*2: 被選択側に機能します。
*3: BSC1, BSC2 いずれかを指定。

 

  • 演算・制御機能を演算関数ライブラリとして計器に内蔵。
  • 調節計1 台にBSC、CSC、SSC のいずれか1 種を使用。ただし、BSC1、BSC2 は同時使用可。
  • 機能選択モードの場合は、YS1500 と同様です。
  • プログラマブルモード時の制御周期は、50ms, 100ms, 200ms から選択。
  • プログラマブルモード時は、2 ループ独立制御も可能です。

 

安心の互換性

 

関連情報

アプリケーションノート
概要:

LF3BUSS02-00EN

アプリケーションノート
業種:
アプリケーションノート
業種:
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業種:
アプリケーションノート
以下の2点をご確認ください。 ハードマニュアルスイッチがONになっていませんか? C/A/M モードキーロックがLOCKになっていませんか? なお、C/A/Mキーは、誤操作による不意のモード変更を防ぐため、長めに(約1秒以上)しっかり押すことでモードが切り替わる仕様となっております。   ...
以下の3点をご確認ください。 カスケード入力端子に入力信号は来ていますか?カスケード入力端子がオープン(IOP)だとAUTOからCASに変更できない仕様となっております。CMOD1=CASまたはCMPに設定されていますか?運転モードはAUTOですか? MANUALから直接CASに遷移しない仕様となっております。一旦AキーでAUTOにしてからCキーを押してください。 なお、C/A/Mキーは、誤操作による不意のモード変更を防ぐため、長めに(約1秒以上)しっかり押すことでモードが切り替わる仕様となって...
24VDC 供給電源を使用する場合は、定格電力仕様が3WのためYS021(250Ωシャント抵抗)を使用してください。 その他の場合は、定格電力仕様(0.5W)の外部取付用精密抵抗X010-250-1も使用可能です。 ...
DIのCOMを共通(配線)にした場合、DIの各入力間が非絶縁になりますが、問題ございません。
“ハードマニュアル付き”では、フロントパネル内部にあるハードマニュアル回路による手動操作が可能です。 また、ディジタル回路とは独立したハードマニュアル回路を内蔵しているため、CPU を含むディジタル回路が異常時にも操作出力を継続可能です。 なお、ハードマニュアルは、Y1出力のみ操作可能です。...
書込み回数はございます。 制御周期50msecの毎周期書込みを行っても10年以上ご使用いただけます。
YS1700-0**タイプは、コネクション数1です。YS1700-1**または YS1700-2**タイプは、コネクション数2です。
機能設定画面2(CONFIG2)内のCMOD1を確認してください。設定の場合は、CAS,CMPのいずれかに設定してください。
できません。必ずAUTOモードへ切り替えてからCASモードへ切り替えてください。 前面キー操作、DI操作ともに同じです。
USAGEは、形名・仕様コードの用途を示しています。 -0□□の場合、2014/05以前の製品、-1□□と-2□□の場合、2014/05発売の機能拡張版になります。 不一致の現象はYS1□00-0□□のデータをYS1□00-1□□あるいはYS1□00-2□□のYSに入れた場合に起こります。 一度ダウンロードを行ったYSから新たにデータをアップロードしていただき保存してください。 ...
YS1700のパラメータ、ユーザプログラムに変換していただき、ご利用いただけます。旧機種からの変換は、YSS1000設定ソフトウェアを使用します。 TI 01B08A02-08JA SLPC → YS1700 ユーザープログラム変換編TI 01B08A02-07JA YS170 → YS1700 ユーザープログラム変換編...
置換機種の形式、設置・配線、外形図の資料をご用意しましたのでご利用ください。 TI 01B08A02-05JA YS1000 リプレースガイド 概要・形式変換編 TI 01B08A02-06JA YS1000 リプレースガイド 設置・配線編 TI 01B08A01-03JA YS1000 外形集   ...

ドキュメント&ダウンロード

動画

概要:

The YSS1000 setting software (hereinafter referred to as the YSS1000) is package software to configure the functions of the YS1000 series (hereinafter referred to as the YS1000) devices. Writing and reading of parameters and user programs of the YS1000, and PID tuning and monitoring of user programs can be performed through the use of communication.

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