100周年記念誌「時代を超えて-Always Reaching Higher-」
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14から新薬の開発までの広い分野の発展に大きく寄与している。 このほか渦流量計なども原理原則からアプローチした製品であり、こうした研究開発の姿勢が、既存のお客様、 とくに業界最大手のお客様とのコラボレーションと結び付くことで、他社が容易に追随できない技術が生み出され、継続的に磨かれていくことになる。 YOKOGAWAの計測・制御機器全てが備えており、世界で評価を勝ち得ている技術的要素が、長期安定性、高信頼性、耐環境性である。センサするMPU(Micro-processor unit)を2個1組(Pペアair)にして常に比較することで誤動作を検出し、かつこのプロ セッサカードも二重化し待機側(Sスペアpare)が万一の場合に備えるPair&Spareという究極の高信頼化方式を導入した。こうした工夫で、99.99999パーセントという高い稼働率{(1-故障時間/運転時間)×100}を達成する。 これらの技術をベースに、急速に進んでいた標準化技術への対応もなされた。YOKOGAWAは、FOUNDATIONフィールドバス、ISA100 Wirelessといった生産システムに適した高信頼の通信方式の開発や国際標準化にも大きな役割を果たしつつ、企業の脳にあたるERP (統合基幹業務システム)との連携も実現してきた。 安定稼働という面では、製品の継続性を担保していることもYOKOGAWAの強みのひとつとなっている。1990年代以降、計測・制御の分野でもM&Aが活発に行われ、とくに世界大手は企業買収によって事業分野を拡大・強化してきた。この過程で機器やソフトの統廃合が行われ、ユーザーが増改造の際に必要な機器を入手できないよう「止まらない」という価値を提供し続ける「CENTUM」世界に先駆けて発売された分散形制御システム、「CENTUM」(1975年)「止まらない」という価値や制御システムは単に精度が高いだけでは、お客様の役に立つことはできない。「DPharp」でも、シリコンレゾ ナントセンサの真空封入で安定性を高めたように、センサは工場や屋外などの現場で使用されるものであり、高・低温や振動などの過酷な環境下で、一定期間、止まることなく働き続けることが製品としての条件となる。非常に繊細であると同時にタフであることが求められる。 YOKOGAWAの主力製品である 統合生産制御システム「CENTUM」では、この要素がさらに重要になる。制御システムは、無数に配置された センサからもたらされる情報をもとにプラントを制御する、中枢の役割を担っている。そのため「CENTUM」が停止することは許されず、1975年の発売時から、演算制御部や主記憶部分はすべて二重化されていた。以後も改良が続けられ、1992年発表の「CENTUM CS」では、1つのプロセッサ カードの中に同じ動作を 世界が認める技術と品質YOKOGAWA’s Strengths

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