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YOKOGAWA

横河電機株式会社

STARDOM導入事例

国立大学法人東京海洋大学

リチウムイオン電池を搭載した世界初の急速充電対応型電池推進船で活躍するSTARDOM

 2010年5月、東京海洋大学で開発したリチウムイオン電池を動力源とする急速充電対応型電池推進船の進水式が行われました。この急速充電対応型電池推進船の制御を行っているのがSTARDOMのコントローラです。今回は、船舶の省エネ環境活動に貢献するSTARDOMをご紹介します。

 

      取材日 : 2010年7月7日

      ご担当 : 国立大学法人東京海洋大学 客員教授 大出 剛 様

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 国立大学法人東京海洋大学は、2003年10月に東京商船大学と東京水産大学が統合して誕生した新しい大学です。 両大学の伝統と個性・特徴を継承し、日本で唯一の海洋に関わる専門大学として発展することを期しています。

 越中島と品川のキャンパスでは海洋学などさまざまな授業のほか航海実習も行っています。環境、資源、エネルギーを中心とした研究を推進し、地球環境問題にも積極的に関っています。
東京海洋大学(越中島キャンパス)1号館
 
■所在地 : 〒 135-8533  東京都江東区越中島2-1-6 海洋工学部

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 東京海洋大学では、リチウムイオン電池および急速充電を世界で初めて船舶に適用しました。

 リチウムイオン電池を動力源とし、電気自動車用の急速充電システムにて充電を行うため、有害排気ガスの排出もなく海を汚しません。さらに騒音振動レベルも低く、とても静かです。燃料油の必要もないので万が一の事故時にも油濁汚染の心配もありません。

 船舶からのCO2排出を減らす地球環境に優しい船です。
急速充電対応型電池推進船外形図
急速充電対応型電池推進船外形図
 
 【急速充電対応型リチウムイオン電池推進船実証試験研究】と称して、東京海洋大学を中心にコンソーシアム企業と電池、舶用機器、急速充電器メーカーの参画を得てスタートし、実験船1号「らいちょうⅠ」が完成しました。
 
急速充電対応型電池推進船 らいちょうⅠ   急速充電対応型電池推進船 らいちょうⅠ
急速充電対応型電池推進船 「らいちょうⅠ」
 
急速充電器
急速充電器

 平成22年5月28日には進水式が行われ、航行試験が 始まっています。(平成22年8月現在)

 7月よりスタートした航行試験は、東京海洋大学の越中島キャンパスポンド(船着場)と品川キャンパスポンド間の約7kmを往復運行しています。最適運行制御・管理システム構築のために、時々刻々と変化する潮流や風、波浪、気温、水温等の海洋環境データと航海速度、加減速、出力電力、電池残量等の関連データの収集を行っています。

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 船舶の排ガス規制は陸上より大きく遅れており、国内外の港湾の大気汚染に与える影響が非常に高くなっています。また、小型船舶の排気ガスは騒音防止を目的に水中排出されており、湖沼の水質汚染の大きな問題になっています。さらに、既存内燃機関小型船舶は騒音・振動の低減が困難であり、特に旅客運航において快適性の欠如が問題になっています。 そのため、欧米の湖沼区域の多くは内燃機関船舶の運航を禁止しており鉛蓄電池推進船を使用していますが、低エネルギー密度で長時間充電のため使用が大きく制限されています。

 以上のような問題を抱えながらも、低炭素社会に対応した船舶機関技術がありませんでした。そのような中、電気自動車(EV)用の高エネルギー密度リチウムイオン電池(鉛蓄電池の約5倍) の実用化、さらには東京電力株式会社開発のEV用急速充電規格が実用化され、充電時間が従来の約1/20という画期的な開発がなされました。

 そこで、東京海洋大学を中心としたコンソーシアムを立ち上げ、事業化に向けた港湾を含む海水域で航行可能な電池推進船と舶用急速充電器(CHAdeMO協議会規格対応)の実用化開発を行うことになりました。

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急速充電対応型電池推進船 「らいちょうⅠ」
 
急速充電対応型電池推進船 「らいちょうⅠ」システム構成図

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●コントロールユニットの最適制御アルゴリズム開発が最大の課題
 最適運航制御・管理システム、電池管理システム、エンジンコントロールシステムからなる電池推進船用総合制御システムを搭載する舶用コントロールユニット(ECU)の開発が必要でした。

 船舶では、推進力の確保が安全上重要な意味を持ちますので、電池残量を正確に把握し、目的地まで確実に辿り着くよう制御することを要求されます。このため、今回の研究プロジェクトでは、船の心臓部となるECUの最適制御アルゴリズムの開発が容易にできるコントローラが必要となりました。

 実験船にはSTARDOM自律形コントローラ(FCN)を採用しました。FCNは、プログラム開発言語にIEC61131-3という国際標準規格が採用されており、大学の研究手段として安心して使えます。さらに、シーケンス制御やアナログ制御、高度な最適制御など、制御の目的にふさわしい言語で開発したプログラムを自在に組み合わせられるため、高度な制御アルゴリズムの実現が容易です。今後、最適制御アルゴリズムの研究や実証を進めていきますが、これらの特長は重要だと思っています。

 また、実験データを取るための各種のセンサや、各社のさまざまな機器との接続が必要ですので、豊富なI/Oを持ち合わせていることも採択の理由になりました。
 
●表現力豊かな操作・監視画面
 船舶を安全に航行させるには様々なデータを監視する必要があります。船舶の運転に関連するメータ類を小型船舶の制限されたスペースの運転席に設置するのは非常に困難です。

 STARDOM自律形コントローラ(FCN)には、タッチパネル用に各種の表示部品が用意されており、計器図画面やチューニング画面、グラフィック画面などを簡単に作成することができます。船の速度や電池の消費量などを一目で把握することができ、わかりやすい操作・監視画面ができました。

 これにより、小型船舶といった制限されたスペースにおいても、安全に航行するために必要となる情報をリアルタイムで得ることが可能となりました。
 
船舶操作・監視画面
船舶操作・監視画面
  操舵席
操舵席
FCN(配線中)
STARDOMコントローラ FCN(配線中)
エンジニアリングツールIEC61131-3規格を学ぶ学生の皆さん
エンジニアリングツール
(IEC61131-3準拠)を学ぶ学生の皆さん
  操作・監視画面の表示データについて説明をされる大出様
操作・監視画面の表示データについて
説明をされる大出様

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 来年の終り頃になりますが、急速充電対応型電池推進船第2船の計画があり、20隻程度を予定しています。今回の実験船で得られたさまざまな気象海象条件での蓄積された実運航データを解析し、解析に基づく航海速力と電池残量との予測手法を、モデル予測制御などを応用し、最適運航制御・管理システムの構築をより精度の高いものにしていきたいと考えています。

 世界初の急速充電対応型電池推進船・舶用急速充電器の事業化と快適性・安全性・利便性に優れた運航システムという新規市場創出および低環境モーダルシフトという環境施策に寄与することを目的とし開発をスタートしました。

 これまでになかった新しいクルーズ体験を提供する水上交通デバイスであり、観光船・交通艇・旅客船、生簀用漁船、研究調査船など、新しい産業を生み出すキーデバイスとなることを期待しています。

 今後の実用化に向けて更なる改良を加え、海からの省エネ活動を通し社会貢献に努めたいと思います。

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東京海洋大学ロゴ

住 所 越中島キャンパス【海洋工学部】 〒135-8533 東京都江東区越中島2-1-6
品川キャンパス【海洋科学部】 〒108-8477 東京都港区港南4-5-7
設 立 1875年設立
2003年10月1日 東京商船大学と東京水産大学が統合。東京海洋大学を設置
URL http://www.e.kaiyodai.ac.jp/index.html
お問い合わせ 東京海洋大学海洋工学部海洋電子機械工学科

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VDS/ASTMACリリース 5.40  FCN/FCJリリース 1.80
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VDS/ASTMACリリース 5.30  FCN/FCJリリース 1.60
VDS/ASTMACリリース 5.20  FCN/FCJリリース 1.50
VDS/ASTMACリリース 5.10  FCN/FCJリリース 1.40
VDS/ASTMACリリース5.01  FCN/FCJリリース1.30
VDS/ASTMACリリース4.20  FCN/FCJリリース1.20
VDS/ASTMACリリース4.11  FCN/FCJリリース1.11
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