研究開発

研究開発の考え方と体制

R&Dセンター
YOKOGAWAは、産業界に最先端のマザーツールや基盤を提供するために、将来を見据えた新技術の開発を重要な経営課題の一つと位置づけ、継続的な投資を行っています。
事業環境の変化が激しい現在、技術開発においても未来を見据えた戦略的な思考や計画立案がますます重要になってきています。YOKOGAWAの研究開発は、現在の製品開発および予測可能な近未来に対応する先行開発と、不確実性の高い遠い未来に備えて新たな事業機会を創出する研究活動とに分けられ、前者を主に事業部が、後者をイノベーションセンター機能が受け持つ体制をとっています。
イノベーションセンター機能とは、(1)先行マーケティング、(2)研究開発、(3)市場実証の3つの専門機能が一体となって、予測の困難な未来についての仮説を立て、それを実証するプロセスを反復する連携メカニズムです。イノベーションセンターでは、未来展望のため「シナリオプランニング」手法を導入し、企業や研究機関、業界団体、ジャーナリスト等、幅広い分野における世界各国の有識者らとともに複数の未来像(シナリオ)を継続的に描いています。このシナリオは、全社で共有され、研究戦略及び事業戦略策定に生かされます。

イノベーションセンターの機能
先行マーケティング、研究開発、市場実証の3つの機能が一体となって、未来についての仮説を立て、それを実証します。
研究分野
研究機能を受け持つ研究開発本部では、各シナリオでYOKOGAWAの事業を支える差異化技術要素として、以下の二つの技術分野の研究を進めています。
1.中核技術研究(計測技術)
YOKOGAWAでは「測る」ことがすべての事業の基本となっており、その中心となるのがセンシング技術です。「In situセンシング※1 」を中核技術と捉え、生産プロセスにある対象物の状態をサンプリングせずに直接計測する技術や、本来見えない内部状態をモデリング技術との組み合わせで可視化する技術など、さまざまな計測技術を研究しています。
※1 in situ:「本来の場所で」という意味のラテン語
【2010年度の開発事例: 電池評価システム】

実験システムの例
直接測定できない電池内部の自己放電不良の判定やその要因判定を行う計測システムです。インピーダンスの変化を計測することにより、数日にわたる電池の使用試験を大幅に短縮し、数時間で判定を行うことができます。検査工程のボトルネックを解消しコストダウンに寄与します。
2.戦略的研究(情報技術)
戦略的研究では、シナリオを詳細に検討して得られる予測をもとに、将来の事業環境における課題を導き出し、その解決に必要な研究テーマを考えます。未来市場で求められる価値を見出すことが大変重要になる研究です。
【2010年度の開発事例: インダストリアルAR (Augmented Reality)※2】

ARの実験の模様
大規模化する未来のプラントでは操業する人材が不足するため、人とシステムとの関わり方は変わらざるを得なくなります。研究開発本部では、熟練したオペレータのノウハウを運転に生かすシステムや、装置を画像センサでとらえるだけでその装置の状態が把握できるシステムなど、プラントという特殊な環境下で人の能力を補完し支援するシステムを研究しています。
※2 Augmented Reality(拡張現実):現実世界物事に対してコンピュータによる情報を付加すること
横河技報
YOKOGAWAでは、製品の技術内容を解説した論文誌「横河技報」を定期的に発行しています。
