横河電機株式会社
横河ソリューションサービス株式会社

統合機器管理ソフトウエアパッケージ「PRM R3.30」を開発・発売

2016年2月26日発表

 横河電機株式会社(本社:東京都武蔵野市 代表取締役社長:西島 剛志)は、プラントで使用されている大量の監視制御用機器や製造装置の情報を集中管理する、統合機器管理ソフトウエアパッケージ「PRM® R3.30」を開発、2月29日に発売しますのでお知らせします。

 現行製品「PRM R3.20」をバージョンアップした「PRM R3.30」は、HART®規格に準拠した機器の管理機能と、ナビゲーション機能が充実しました。これにより、当社はメンテナンス市場でのさらなるシェア拡大を図ります。

「PRM R3.30」プラントビュー
「PRM R3.30」プラントビュー

※ HART規格
HART通信協会が推進する制御用フィールドネットワークの通信規格で、HART5、HART6、HART7のバージョンがある。最新版はHART7

開発の背景

 製造業各社の保全部門では、プラントで使用している大量の監視制御用の機器や製造装置の状態を機器管理システムで一元管理して、保全業務の効率向上に取り組んでいます。保全員には、機器管理システムを活用して、機器の不具合の情報を迅速に把握してプラントの安全運転につなげたいという恒常的なニーズがあります。

 機器の診断情報や保守作業の履歴は、保全業務のみならず、プラントの最適な運転のためにも重要な情報です。運転員が、監視・操作している制御システムや安全計装システムの操作画面上で機器情報を参照することで、効率的に情報を活用することができます。

 今回当社は、保全部門における迅速な機器情報の収集と、保全情報を活用して最適な運転を支援するため、「PRM R3.30」の機能を強化しました。

機能強化の特長

  1. HART機器の状態をより迅速に把握
    2015年11月に発売した、安全計装システム「ProSafe®-RS(プロセーフ・アールエス) R4.01.00」のフィールドI/O(入出力)装置「N-IO(Network-IO)」とPRMを組み合わせることで、HART規格に対応した機器に関して、起動・停止・故障などの状態を示す情報をより迅速に把握できるようになります。HART7に準拠した当社製品に関しては発生とほぼ同時に収集し、HART7対応の他社品や、HART5とHART6規格に準拠した機器に関しては、従来製品比で10分の1から60分の1に相当する1分周期で情報を収集します。
  2. 直感的でわかりやすい画面で迅速で適切な対処
    機器の状態を表示するナビゲーション画面に、機器の重要度を示すアイコンが表示できるようになりました。機器の自己診断情報とアイコンを参照しながら対処する優先順位を迅速に判断することができます。万が一異常が発生した際の作業員の迅速で適切な対処を支援します。
  3. 制御システムとの柔軟な連携が可能
    「PRM」には、統合生産制御システム「CENTUM®(センタム)シリーズ」に機器の異常を通知するメンテナンスアラーム機能があります。これまでは、「PRM」が管理している機器と接続されている「CENTUMシリーズ」すべてのヒューマン・インターフェース・ステーション(HIS)に対して、HISに発信するように指定したアラームを通知していましたが、今回の機能強化でアラームの元となる設備ごとに送信先のHISを指定できるようになります。運転員は、担当する範囲のアラームのみを受け取れるようになります。

「PRM(Plant Resource Manager)」について

 プラントで使用されている大量の監視制御用の機器や製造装置の状態や保全情報を集中管理するソフトウエアパッケージです。「PRM」を使うことによりネットワークを介して機器・装置の状態監視やオンライン診断を行うことができます。また、「PRM」は個別機器の機器台帳、メンテナンスなどの情報をデータベースで一元管理し、保全員に対してプラントを構成する機器・装置の保全情報を提供します。

主な市場

 石油・天然ガス、石油化学、化学、鉄鋼、紙パルプ、電力、水処理など製造業全般

用途

 プラントのフィールド機器の保全業務、プラントの運転業務

以上

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