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YOKOGAWA

横河電機株式会社

2005年6月プレスリリース

2005年6月6日発表

北海道放送株式会社
横河電機株式会社


世界初の「光パケットネットワーク」による映像伝送の実用化実験に成功!
~放送局内の映像配信システムへの応用が可能に~


  北海道放送株式会社(本社:札幌市  長沼 修代表取締役社長)と横河電機株式会社(本社:東京都武蔵野市  内田 勲代表取締役社長)はこのほど「40Gbps光パケットネットワークシステム」の試作機を使い、ハイビジョン映像など大容量の映像データを世界で初めて局内伝送する共同実験に成功しました。これにより放送局内の映像編集系ネットワーク、社内情報系ネットワーク、館内共聴設備を統合する局内の基幹インフラとしての実用化が従来の見通しより10年早まりました。
  「40Gbps光パケットネットワークシステム」は横河電機㈱が今年(2005年)1月に世界に先駆けて開発に成功し、実用化に向けて北海道放送㈱と共同で放送局内での映像伝送実験を行ってきました。その結果、実際の使用環境でも実用レベルで動作することが確認され、映像伝送のための局内ネットワーク設備として高い能力をもっていることが実証されました。このシステムは従来のものに比べ装置が小型化され、低コスト化と伝送速度の高速化というメリットも持っています。
  超高速・大容量の「光パケットネットワークシステム」は次世代のシステムといわれ実用化は2015年ごろと見られていました。なお、今回の成果は横河電機が6月8日~10日千葉・幕張メッセで開催される通信業界最大の展示会「NETWORLD + INTERROP Tokyo 2005」で展示します。

【開発・実験の背景】
  テレビの地上デジタル放送をはじめとする放送技術全般のデジタル化が進む中、放送局ではハイビジョン映像などの大容量の映像データを超広帯域の局内ネットワークでやりとりすることで、番組の制作、編集、送出などの業務の効率化を図ろうとしています。しかし、ハイビジョン映像信号をデータ伝送するためには、1チャンネルあたり非圧縮で1.5Gbpsというきわめて広い帯域の伝送容量を必要とするため、これまでの技術では低コストで十分なパフォーマンスを得ることは困難でした。
  光ファイバーを使ったデータ伝送は現在の商用ルータでは入力した光信号をいったん電気信号に変換して経路選択し、再び光の信号に戻して出力するという手順を踏んでいます。この時の電気処理(半導体メモリーへのアクセス、電気処理によるパケットの宛先情報検索、光⇔電気信号変換処理など)の速度は入ってくる光信号の速度と比べて遅いため原理的にボトルネックになると同時に遅延時間を増加させる要因にもなります。また、高速の信号処理行うためには大規模な電気回路を動かす必要があり、消費電力や装置の大型化も深刻な問題になってきます。
  「光パケットネットワーク」は光パケット信号を電気に変換することなく「光を光のまま」経路制御することで、これらの課題を解決できる手段として注目されており、「究極の光通信方式」とも呼ばれています。
  今回の実験では、従来のLAN(Local Area Network)と同等の柔軟性を持った40Gbps超高速光パケットネットワークを構築して、これを放送局内の映像編集系ネットワーク、社内情報系ネットワーク、館内共聴設備を統合する局内の基幹インフラとして応用できるかどうかを検証しました。

【実験の概要】
  今回は3ノードからなるリング型の光パケットネットワークを札幌の北海道放送本社内に構築し、映像編集と局内共聴を想定した運用実験を行いました。ハイビジョン映像信号をシリアル伝送するためのインターフェースHD-SDI(High Definition-Serial Data Interface)と標準映像信号をシリアル伝送するためのインターフェースSD-SDI(Standard Definition-Serial Data Interface)およびDV信号をネットワーク配信するためのDV‐TS(Digital Video‐Transport Stream)インターフェースを接続して映像のやりとりを行いました。ノード間の距離は最大で400m以上です。実験の結果、これらの映像信号が光パケットネットワークにおいて問題なく伝送できることが確認できました。 また、マルチキャスト機能を使った複数地点への映像配信の技術評価もあわせて行いましたが、これについても良好な結果が得られました。さらに局内基幹インフラとしての応用を想定してPC間のファイル転送も同時に行い、業務用アプリケーションを統合できる可能性についても確認できました。映像伝送アプリケーションにおいて重要な要素となる伝送遅延についても従来の技術と比較して圧倒的に少ない数値が得られています。

                                       【実験構成図】

光パケットネットワーク
 
【今後の展開】
  北海道放送㈱と横河電機㈱は今回の実験の検証結果をもとさらなるシステムの改良を行い、「光パケットネットワーク」を活用した新しい映像伝送システムの実用化を目指します。横河電機㈱は来年度(2006年度)には放送局などをユーザーに想定した新システムの製品化を予定しています。北海道放送㈱は来年6月に札幌地区でスタートする地上デジタル放送も視野に入れ、新システムの導入を検討しています。

 以上