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YOKOGAWA

横河電機株式会社

2004年9月プレスリリース

2004年9月28日発表


日本初の高濃度酸素溶解水によるダム湖沼の水質保全設備を受注

 横河電機株式会社(本社:東京都武蔵野市中町2-9-32 社長:内田 勲  資本金:323億600万円)は、国土交通省から、「釜房ダム深層ばっ気設備新設工事」を受注しましたので、お知らせします。受注額は7,000万円、工期は2005年2月末です。
  高濃度酸素溶解水深層ばっ気設備は、湖などの閉鎖性水域で、水質悪化をもたらす底層部の貧酸素層に高濃度に酸素を溶解した水を送り込み、水質を保全する設備です。今回は国土交通省釜房ダム(宮城県内)に設置されますが、ダムの水質保全のためにこうした設備が設置されるのは、国内では初めてのことです。
 
 閉鎖性水域の水質について 

 湖などの閉鎖性水域では、水の対流、循環が起こりにくいため、水質の悪化が懸念されています。特に、水をせき止めるダムは、その構造上、底層に有機物が堆積しやすい性質があります。また、上層の太陽に暖められた水と底層の冷たい水が混じらないため、底層部への酸素の供給が減少します。底層部では、微生物が有機物を分解する際に酸素を消費するため、貧酸素層が形成されます。
 一般的に貧酸素状態になると、有機物を分解する微生物は、底層部に沈殿したリン、鉄、マンガン、ヒ素、硫化物等の酸化物から酸素を取り込みます。酸素を奪われたこれらの物質は水に溶けやすい状態(イオン化)になり、底層部から溶出するため、水質が悪化する要因となります。

 気体溶解装置について 

  気体溶解装置「アクオン(AQUONE)」は、2気圧の状態で酸素と水を激しく混合し、溶存酸素量(DO)50mg/L以上の高濃度酸素溶解水を作ります。これを湖などの底層部に送り込み、貧酸素状態の底層のDO値を高めることで、微生物の活動を促進し、水質悪化を防ぐことができます。
 当社は、2002年8月から独立行政法人土木研究所、松江土建(本社:島根県松江市 社長:稲塚公郎 資本金:3億円)と共同で、貯水池底層環境改善のための酸素供給装置を用いたモニタリング技術とその活用について研究してきました。釜房ダムや三春ダム(福島県内)などでの実証実験を通じて、その高い効果を確認しています。

  従来は、湖の底層部に空気を送り込み、浮かび上がる気泡の動きで水を循環させる方式(間欠式空気揚水筒)が利用されています。釜房ダムは、日本ではじめてこの方式による水質保全の取組みを行ったダムです。今回の気体溶解装置による高濃度酸素溶解水供給方式は、底層部の貧酸素水をくみ上げ、酸素を高濃度に溶解させてから、静かに底層部に戻します。これにより、底泥を巻上げることなく底層部にのみカーペット状に酸素を供給することが可能となりました。この気体溶解装置による高濃度酸素溶解水供給方式もまた、釜房ダムでの取り組みが日本で初めての試みとなります。

 今後の取組み 

 高濃度酸素溶解水供給方式は、その技術の新規性が認められ、国土交通省が提供する新技術に関する情報収集・共有データベース「公共事業における新技術活用促進システム(NETIS)」に登録しています。
  国内では2600以上のダムが建設されており、有機物の堆積による水質悪化が懸念されています。しかし、本格的な水質保全の取組みはこれからであり、当社では、潜在需要が年々増加しているとみています。今回の受注は、ダムとしては初めての事例であり、これを弾みとしてダム・湖沼の水質改善ビジネスを展開していきます。

以上


●  本プレスリリースに関するお問い合わせ先:
     広報・IR室
    TEL:0422‐52‐5530  FAX:0422‐55‐6492