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2000年12月18日
報道関係各位

横河電機株式会社
株式会社ワイドリサーチ

IPv6を活用したアプリケーションの開発、実証を行う
インターネットノード株式会社(InternetNode Inc.)設立のお知らせ

 横河電機株式会社(本社:東京都武蔵野市中町2-9-32 社長:内田 勲 資本金:323億600万円) と株式会社ワイドリサーチ(本社:東京都港区赤坂1-14-5 社長:村井 純 資本金:1,000万円)は、高度情報ネットワーク社会の早期実現を目指し、インターネットプロトコルの次世代仕様である「IPv6」を活用したアプリケーションの開発、実証を行う合弁会社「インターネットノード株式会社」を設立しましたのでお知らせします。

設立の背景

 インターネットの爆発的な普及により、社会、経済の構造が大きく変革しており、早晩、インターネットのアドレスが不足してくると懸念されています。この解決策として、インターネットの新しいIPプロトコル「IPv6(インターネットプロトコル バージョン6)*1」の仕様が標準化され、現在、IPv6に対応した通信技術、接続機器等の開発、実用化が進められています。現在使用されているIPv4は32ビット長で、作れるアドレス数が約43億個であるに対し、IPv6は128ビット長でほぼ無限にアドレスを作ることができるため、IPv6によって、パソコンのみならず、携帯情報端末、デジタル家電、自動車など、IP通信機能をもたせた電子機器すべてをネットに接続できるようになります。これにより、新たなサービスの提供が可能となり、革新的な高度情報社会が実現されるものと期待されています。
 現在、世界各国で接続サービスの実施やIPv6対応機器の開発・実用化が進められており、今後開発する移動体通信機器の標準プロトコルにIPv6を採用したり、新たに導入するルーターなどの通信機器へのIPv6の実装を推奨する動きが出ています。日本は、すでにIPv6の商用サービスを開始する事業者が登場し、企業、大学なども積極的にIPv6に対応した通信技術や機器の開発に取り組んでおり、IPv6の先進国となっています。

 このように、各国でIPv6の普及に向けた取り組みが進んでいますが、これを本格的に普及させて高度情報社会を実現させていくためには、IPv6の利点を生かした新しいアプリケーション等を開発していく必要があります。この新しいアプリケーションの企画、開発を行い、IPv6の普及促進を図っていくために、このたび、IPv6の標準化や対応ソフトウエアの開発をリードしてきたWIDEプロジェクト*2の成果の事業化を支援する法人であるワイドリサーチ*3と、IPv6の評価・検証を手掛け、かつ産業向け機器開発のノウハウをもつ横河電機が合弁で、新会社を設立する運びとなったものです。

* 1 IPv6・・・インターネットプロトコルの次世代規格。128ビット長の採用により、天文学的な数のアドレスをつくることが可能。アドレス数を無限に提供できるのみならず、セキュリティ機能を強化できる、機器をプラグ&プレイで操作できるなどの特長をもつ。基本部分については'99までに標準化が行われ、主なOSやルーターなどへの実装が行われている。現在、IPv6の拡張機能を実現する通信技術や、それを実装する機器の開発が進められている。
* 2 WIDE(ワイド)プロジェクト・・・慶應義塾大学環境情報学部の村井純教授をリーダーとしてインターネット関連技術の研究開発および実証実験を行っている産学協同プロジェクト。大学、国立研究機関、企業の研究所などから多くの研究者が参加している。早くからIPv6の開発、標準化に多大な貢献をするとともに、IPv6対応の通信ソフトウエアの開発・実証、仕様公開にいち早く取り組んできた。
* 3 株式会社ワイドリサーチ・・・学生や若い研究者・起業家が事業を起こす際に、そのインキュベーション機能(コンサルティング、資金の提供等の起業家支援機能)を果たすことを目的に、WIDEプロジェクトの有志の出資により設立された企業。

新会社の概要

 「インターネットノード株式会社」は、ワイドリサーチのもつインターネットに関する技術、ノウハウ、知見と、横河電機のコンポーネント開発、製造力、システム構築力を合わせ、IPv6版のインターネットを活用した新たなアプリケーションを開発し、実証していきます。具体的には、次の事業を行います。

〔事業内容〕

  1. インターネットに関連する電子機器の企画、開発
  2. インターネットに関連する電子機器を応用したシステムの企画、開発

〔IPv6のアプリケーション例〕

IPv6では、IPネットワーク上にある各機器ごとにアドレスを付与することができるため、個々の機器からのデータを直接、インターネットで収集できるのみならず、機器に対して情報を送ることもできます。例えば、遠隔地のリモコンを操作したり、ブラウザで機器のデータを見た場合に、企業からのメッセージを流したりすることができるなど、これまでにないアプリケーションが実現できます。また、IPv6を利用すれば、例えば遠隔地の冷凍庫の各温度センサーにIPアドレスを付与し、いつでもどこからでもインターネット経由で各センサーの情報を収集することができるなど、遠隔監視・管理システムをインターネットのインフラで簡単に構築することができます。

 なお、実証に当たっては、さらに多くの法人の参加を募って社会のインフラストラクチャーとしてのIPv6の実力の検証を行います。あらゆる機器を接続可能とし、シナジー効果を誘発させることによって、社会に無限の価値を生み出すことを目指します。

<インターネットノード株式会社(InternetNode Inc.)の概要>

所在地 武蔵野市中町2-9-32
設立日 2000年9月14日
資本金 1,000万円 (横河電機50%、ワイドリサーチ50%出資)
取締役会長 村井 純(慶應義塾大学環境情報学部教授)
代表取締役社長 星 哲夫(横河電機 IT事業本部
ITビジネス開発事業部 技術開発部長)

インターネットに関するWIDEプロジェクトと横河電機の取り組み

 WIDE(ワイド)プロジェクトは、日本でのインターネット関連技術の先端的な研究開発と、その実証運用を行うことを目的に、慶應義塾大学環境情報学部の村井純教授(設立当時、東京大学)をリーダーとして'88年にスタートした産学協同プロジェクトで、大学、国立研究機関、企業の研究所などから多くの研究者が参加しています。WIDEプロジェクトは、IPv6の開発、標準化に積極的に貢献し、また実際に電子機器を接続してIPv6ネットワークを提供する通信ソフトウエアをいち早く開発、実証し、ソースコードの公開をしており、IPv6に関して大きな影響力をもっています。
 IPv6対応の通信ソフトウエアの開発にあたって、WIDEプロジェクトは、'98年に「KAME(カメ)プロジェクト」(http://www.kame.net/)を発足、その評価・検証にあたっては同年に
「TAHI(タイ)プロジェクト」(http://www.tahi.org/)を発足させ、各企業や大学が参加して研究を進めた結果、'99年に同ソフトウエアの参照コードが完成しました。
 横河電機は、'92年にWIDEプロジェクトに参加し、関連会社の横河ディジタルコンピュータ株式会社(現 株式会社ワイ・ディ・シー)とともにTAHIプロジェクトの中心メンバーとしてIPv6対応ソフトウエアの評価・検証に取り組んできました。この活動を通してIPv6に関する技術力、ノウハウを蓄積し、このたび新会社設立に参画する運びとなったものです。

 横河電機とワイドリサーチは、新会社の活動を通じてIPv6の普及促進を図り、高度情報ネットワーク社会の早期実現を目指してまいります。

以 上


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